空之境界

出自宅犬維基
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模板:NoticeS 模板:Infobox animanga/Header 模板:Infobox animanga/Novel 模板:Infobox animanga/RadioDrama 模板:Infobox animanga/Movie 模板:Infobox animanga/Movie 模板:Infobox animanga/Movie 模板:Infobox animanga/Movie 模板:Infobox animanga/Other 模板:Infobox animanga/Footer XykYTo <a href="http://pqxykvqnsxuu.com/">pqxykvqnsxuu</a>, [url=http://wdqsnujotnjq.com/]wdqsnujotnjq[/url], [link=http://muguyracubvb.com/]muguyracubvb[/link], http://eehpgflnxjkg.com/空の境界』(からのきょうかい)とは奈須きのこの長編伝奇小説である。また、同作を原作としたドラマCD、映画作品。サブタイトルは「the Garden of sinners」。イラストは武内崇。愛称は「らっきょ」。

主人公・両儀式の持つ能力が『月姫』の主人公・遠野志貴のそれと同様である事、登場人物の一人である蒼崎橙子と『月姫』で登場する蒼崎青子が姉妹と設定されている事等から、『月姫』と共通の世界観を持つとされる。

物語全体を包む衒学的かつ耽美的な雰囲気がボーイ・ミーツ・ガールオカルトをテーマとした類似作品と一線を画しているが、新城カズマは『ライトノベル「超」入門』の中で本作をライトノベルに分類している[1]

概要

1998年10月から、『空の境界式』の題でweb小説として奈須と武内の同人サークル「竹箒」のホームページ上に掲載されたのが初出である。

2001年、奈須と武内が所属していた同人サークル・「TYPE-MOON」が製作した『月姫PLUS-DISC』内に作品の一部を収録したところ好評を博したため、同年12月30日コミックマーケット61において同人誌として刊行された。この同人誌版は当時奈須が愛読していた講談社ノベルスへのオマージュとして講談社ノベルスに酷似した装丁が施され、カバー下の表紙には「KINOKO NOVELS」という文字と奈須の自画像がびっしり印刷されていた。

2002年8月9日、ドラマCDが発売。

その後、講談社の編集者であった太田克史の目に止まり、2004年6月8日講談社より一般書籍(商業版)として刊行された。同日発売された5000部限定の愛蔵版は、9,800円と高価であるも関わらず予約開始から2時間で完売[2]した事で話題を呼んだ。通常版・愛蔵版合わせて2007年5月現在70万部以上の売り上げを記録。商業版では細かな校正・校閲がなされており、句読点の位置や単語など同人誌版と違う箇所がある。

2007年ufotableによる劇場版アニメ(全7部作)の製作が予定されている(2006年12月に製作を発表、2007年12月1日に第1章、12月29日に第2章、2008年2月9日に第3章、5月24日に第4章が公開)。

2007年11月15日、講談社文庫より文庫版「空の境界」上巻、12月14日に中巻、1月16日に下巻が刊行された。

登場人物

模板:ネタバレ ※声優はドラマCD / 劇場版アニメの順。両方とも同じ場合は一人分だけ表記。

主要人物

両儀式(りょうぎ しき) - 声優:川上とも子 / 坂本真綾
事故による2年間の昏睡から目覚めて以来、物の「死」を見る能力(直死の魔眼)を身につけた少女。身長160cm、体重47kg。不確かな生に実感を得るため、異能の者たちとの戦いに身を投じていく。姓の「両儀」、名の「」共に意味がある。普段着は和服で、寒い季節になるとその上から革のジャンバーを着る。達観しているため「死の線」が見えても耐えることが出来るらしく、橙子が作製した「魔眼殺し」の眼鏡を「なんでオレがおまえを喜ばせないといけないんだ」で片付けてしまっている。因みに気に入らない理由は容姿を気にしてのこと(愛蔵版付録の用語集より)。
昏睡前は女性人格の「式」男性人格の「織」の2つの人格があったが、事故の際「織」が消滅してしまう。以後彼女が男口調(例えば一人称が「オレ」)を使うのは精神死した「織」の人格を補完するため。
彼女に見える死の線は「生きて」いる物のみで、鉱物・概念に関してはフルに集中して初めて死の線を視ることが出来るが、『月姫』の遠野志貴の様に鉱物・概念の死の点は視ることは出来ない。しかしその為、志貴の様に脳へ負担が掛かることはない。それと逆に生物の死の点は遠野志貴より細かく視ることが出来る。また式は『 』にふれて事象の視覚化に特化しるため、視覚できない概念、霊体や能力は視覚できる(浅上藤乃の歪曲を死の線で表現するのではなく、「赤と緑の螺旋」と表現したのはその為、だが玄霧皐月よる統一言語は無理だった。)ため魔眼の有効対象は志貴より上である。だがあくまで対象を捉える事であり、そこから死の線や点を見るのは別話だと思われる。
また、「生きているのなら神だって殺してみせる」と公言するように、生ける屍(リビングデッド)のような本来命がないものでも擬似的に生命を与えられているモノは「生物」として認識できるためか、死の線がはっきりと見えるようである。
両儀という姓にも式という名にもしかるべき意味があるため、公式設定では『月姫』(正確には『月姫』本編時点)の志貴よりも数段上の直死の魔眼の使い手とされている。
浅上藤乃との戦いで左腕を失っており、以降は橙子が作った義手となっている。この義手は霊体を掴む事ができ、霧絵との戦いで利用された。因みに義手自体は人形みたいな形だが、魔力を通すことに一体化し普通の腕となんら変わらなくなる。そして動力は式と橙子の魔力のほかにモーターが動力部に使われており、体内に流れる電気に反応して動く仕組みである。その為、動力に電気が要るため、式は人よりも腕一本分多くカロリー消費している。また義手の調整はPCを使用する。
黒桐鮮花は式をライバル視しているが、式は特にライバル視はしていない。
鮮花の通っている礼園女学園の制服を着た式は鮮花が思わず見とれてしまうくらい美人らしく、そこのOGである橙子ですら「素晴らしい」と感歎を漏らすほどだとか。しかし、幹也はその姿を直接見る事が出来なかった(ただし、里緒が盗撮していたものを後に確認している)。
意外な特技は料理(和食)。元々良家の出で舌が肥えているため。他人が作るものならどんな味でも我慢できるが自分が作るとなると絶対に妥協できないということで、板前顔負けの腕前を誇る。
昏睡から回復した後、高校に復学しているのだがサボり気味で11月~2月初めまでの欠席日数が1桁だったというだけで幹也が驚くほど(ただし、その時は早退していた)。その幹也には一緒に大学に行くという約束をした事から度々学校に通うように言われているが、幹也も大学を中退しているため、その事で言い返している。模板:SpoilerH 「式」と「織」のベースとなっている脳でなく肉体に宿った人格「両儀式」が『 』(読みはから、根源に近しいものであるらしい)の一部であるため、その気にさえなれば彼女の思い描いた新しい世界で古い世界を握りつぶし、世界を思うがままに変えられる能力をつかえるらしい(もっとも本人はそれに意義を見出していない。あらゆる結末を知るがゆえに無気力。それゆえに夢さえ見ない夢の中に沈み表に出ない。ちなみに式・織が自分のものと思っていた殺人衝動は彼女から流れ込んだものをそれと勘違いしていただけ)。が、「式」も「織」も「両儀式」を知らないので幹也と過去に邂逅していることを知らない。物語終盤、里緒を殺したことでついに「殺人」を犯してしまい、そのために(「自らを殺す」分を使ってしまったため)死ぬ理由をなくしてしまう。しかし幹也に諭されたことで殺人衝動への葛藤に決着をつけ、彼と共に生きていくことを選択する模板:SpoilerF
黒桐幹也(こくとう みきや) - 声優:伊藤健太郎 / 鈴村健一
式の同級生だった青年で、現在は人形師・橙子の事務所「伽藍の堂」で働く。式からは「幹也」と呼ばれている。(式が「両儀さん」「式さん」という言い方を嫌がるので「式」と呼び捨てとなっているのに対応。講談社版では昏睡前の式から「黒桐くん」、織からは「コクトー」と呼ばれている。)
至って平凡な若者だが、ただ一点「物を探す」という事に関してだけはまるで冗談のような才能を見せる(橙子の噂を聞いて実際に会ってみたいと考え、彼女が張っていた結界をものともせず「伽藍の堂」に辿りついたり、あるマンションの調査を行い、わずか一晩で設計図、建設期間、建設に関わった主な作業員の名前、構造、水道管の配置、オーナー会社、各住人の家族構成、勤め先、前の住所まで網羅した調査書を仕上げてみせた。また皐月の事を調べた際はわずか1日で、しかも日本にいたまま、十数年前ウェールズにいた彼の少年時代の事情を知る者を見つけてしまう)。そのため、橙子に探偵になる事を勧められる事もある(ただし、「洞察力に欠ける」という評価も受けている)。
実は式とは学校で出会う前に逢っているが式は(前述の事情により)覚えていない。式に惹かれている。
高校時代、式とは一緒に大学に行く約束をしていたが式の事故があって一人で進学、しかしすぐに中退して橙子の事務所に就職した。式に学校関係の話をするといつも、約束を破ったとつっこまれてタジタジになる。現在はアパートで一人暮らしであり、両親とは前述の大学中退の件で喧嘩して以来ほぼ絶縁状態である。鮮花が魔術師になるのを「父さんになんて言えばいいんだ」と反対した際には鮮花に「家に顔を出してくれるのか」と皮肉られた。しかし、自分のことは棚に上げておいて、式には家族とちゃんと会うように言っている。
両儀家とはそれなりに懇意にしているらしく、式の母親と会って式が両儀家に帰ってない事を聞かされたり、式の世話係である秋隆と話し込んだりしている。
父親が薬剤店を営んでいる人と知り合いで、薬には(麻薬なども)詳しい。
余談だが、劇場版での声優である鈴村健一は『真月譚 月姫』で志貴(容姿がそっくり)を演じていた。模板:SpoilerH物語終盤、里緒に拉致された折に片目を潰されており、以後前髪で隠している。その立ち位置から主要人物で唯一の「普通の人間」であるようにみえるが、彼も神秘とは関わりの無いところで「特別」(或いは「異端」)な存在である。模板:SpoilerF
蒼崎橙子(あおざき とうこ)- 声優:井上喜久子 / 本田貴子
「伽藍の堂」社長。表の顔は人形師、実は魔法使いになりそこねた魔術師ルーン文字の魔術を使う。廃墟となっていた建物に、人の意識を向けさせない結界を張ったうえで自宅兼オフィスとしている。眼鏡の付け外しで意図的に人格をスイッチする。ヘビースモーカーで常にタバコをくわえている。妹の青子曰く「咥え煙草をしていて、眼鏡かけていて、教育ママという感じの女」。幹也の主観によると慎ましやかな胸
『月姫』の魔法使い・青子の実。蒼崎家の家督を彼女ではなく妹に与えたという理由で、師匠である祖父を殺害した。姉妹の仲は非常に険悪で、彼女の使い魔は妹に破壊されている。魔術師としてのレベルは壊す事しか能の無い妹をはるかに凌ぎ、トップランクに位置。その実力を認めた魔術協会から三原色の「赤」に近い「橙」の称号を授けられているが、本来望んだ「青(ブルー)」の名は妹に奪われており、よくそのことで揶揄される。自分を「傷んだ赤色(スカー・レッド)」と呼んだ者を例外なくぶち殺しているらしい。最高位の人形師として協会の封印指定を受けており、現在は協会から身を隠している。趣味は妹の名義で協会からお金をおろして買い物をすること。ちなみに青子に掛けられた魔術によって生家の地に帰ることができない。
奈須きのこの『魔法使いの夜』にも登場し、またTYPE-MOONの伝奇ゲーム『Fate/stay night』にも、彼女の名前は出ないが、封印指定を受けた人形師についての話がちらっと出てくる。『MELTY BLOODシリーズ』では青子が自分の名義で金をおろしている事に文句を言っている。また『月姫』『Fate~』両者に登場するアイテム「魔眼殺し」の作り手の一人でもある(ただし、『Fate~』本編では誰なのかは直接は語られていない)。
なお、劇場版・文庫版においてキャラクターデザインが大幅に変更されており、髪色などのメインカラーが赤(最初期、旧竹箒内ギャラリー)⇒水色(文庫版)⇒赤(劇場版)と変遷している他、胸のサイズも大幅に変わっている。模板:SpoilerH彼女の人形師としての技術は「本人と寸分違わぬ」人形を創り上げるまでに至っており、以来、彼女は自己の唯一生への執着を持たなくなった。即ち、自分とまったく同じ存在がもう一人いるのであれば、今の自分はいなくなっても蒼崎橙子という存在は無くならないから問題はないということである。現在活動している橙子が何らかの理由により活動停止すると、スペアの人形が目覚めて記憶を引き継ぎ、再び本人と寸分違わぬ人形を作った後は以前の橙子と同様の生活を続ける。因みに一連の能力や「伽藍の洞」という名前が本作の題名にある「空」という仏教用語に深く関係していて物語の中で重要なヒントになっていると思われる。また使い魔は青子によって破壊されたようだが巨大な鞄の中に得体の知れない強力な魔物を飼っており、攻撃呪文が主でない彼女はそれを使って敵を排除する。物語の終わりに伽藍の堂を引き払い、再び行方をくらました。模板:SpoilerF
黒桐鮮花(こくとう あざか) - 声優:田村ゆかり / 藤村歩
幹也ので起源が「禁忌」のため彼を愛しており、式へのライバル心から橙子に入門した見習い魔術師。礼園女学園の生徒。
計算高い性格。の事を「兄さん」と呼んだり「幹也」と呼んだり使い分けている。兄に妹として認識されたくないためにいろいろな工作をするが、兄は式しか眼中にないため苦労ばかりが多い。
兄が正月に式を実家につれて来たときには、あまりのショックに寝込んでしまう。準備万端で兄を迎えるつもりが、身体性別は女性である織を実家に連れてきたのでショックも強かったらしい(鮮花曰く、実家を離れている間に「鳶に油揚げを取られた」らしい)。式に対してライバル視しているものの決して嫌っているわけではなく、むしろ好感を抱いている。
「発火」の魔術が唯一にして最大の得意技。使用時には橙子からもらった火蜥蜴の皮手袋をはめる。
「兄」がそうであるように『月姫』の遠野秋葉と容姿、能力が良く似ている(鮮花の「発火」は純粋に燃焼を起こすもので、秋葉の「略奪」は外部の熱を操るものだが、見た目的には同様に見える)。「決定的に違うのは胸」というのが一部ファンの間では通説となっているが、鮮花についてはサイズが公表されておらず(秋葉は73cm)、イラストでも決定的に違うと言えるほどの見分けは付かないため、実際のところは不明である。

第一章「俯瞰風景」の登場人物

巫条霧絵(ふじょう きりえ) - 声優:伊藤美紀 / 田中理恵
宗蓮が式のために用意した3つの駒の一人。「死に依存して浮遊する二重身体者(本文より引用)」。
退魔四家の一つ・巫淨家の最後の一人(ただし他の三家とは異なり魔術師の家系である)。映画版では父の名前は巫条康紀(ふじょう やすき)。家族は父母の他に弟がいた(いずれも既に他界している)。余命が宣告され病院で入院している女性。荒耶宗蓮の力を借り視力を失う代わりにマンションの屋上に霊として現れた。「あなたは飛べる」と念じることにより相手に飛び降りをさせていた。

模板:SpoilerH霊体を得てからは視力を失っていた。8人の女子高生のうち7人までを自殺に追いやり、根城にしていた巫浄マンションに調査のため訪れた幹也の魂を奪い、それにより幹也の肉体は抜け殻となった。その後式によって霊体を殺され、敗北後、病院に訪れた橙子との会話を経て、飛び降り自殺を果たす。映画版では享年27歳と語られる。幹也の魂は無事元に戻った。模板:SpoilerF

第二章「殺人考察(前)」の登場人物

秋巳大輔 (あきみ だいすけ) - 声優:うえだゆうじ / 東地宏樹
幹也の従兄で警察官。幹也に事件の全容を話し、意見を求めたりなどしている。明らかな越権行為だが、有能さゆえに見逃されているらしい。軽い性格のようで、橙子に言い寄ったりなどもしていた。
硯木秋隆 (すずりぎ あきたか) - 声優:なし / 保村真
両儀家の使用人。式の養育係として両儀の屋敷で生活している。式が独り暮らしをするようになっても、たまにアパートを訪ねたりしている。
学人(がくと) - 声優:なし / 高橋研二
幹也の幼馴染で高校時代の友人。柔道部所属。不良味がかかった性格で、友人も多い。式によく話しかけている幹也に対して、付き合ってるかどうかなどを聞いていた。
白純里緒(しらずみ りお) - 声優:なし / 保志総一朗
黒桐幹也の高校時代の先輩。生徒会に所属していたがやりたいことが見つかったと言う理由で途中退学する。

模板:SpoilerH

2年前の連続通り魔事件の真犯人。宗蓮が式のために用意した3つの駒の一人。「死に逃避して自我する起源覚醒者(本文より引用)」。式に告白したが弱い人は嫌いだと拒否されたため暴力沙汰を起こす。その際に誤って相手を殺してしまい、死体の処理に困っていたところで宗蓮と出会い起源覚醒を施されて殺人する異端者と化した。その2年後、式の前に現れた時は式への執着のためか彼女を模した姿をしていた。
親の仕事のため薬に詳しく、オリジナル覚醒剤(自分の血液を混ぜたもの)を作り自分と同じ起源覚醒者を作ろうとしていた。物語終盤、式と幹也を拉致して幹也を自分の仲間に引き入れようとするも拒絶されて彼を殺害(実際は左目を潰しただけで幹也は死んでいなかった)。直後、それが元で式に殺された。模板:SpoilerF

第三章「痛覚残留」の登場人物

浅上藤乃(あさがみ ふじの) - 声優:なし / 能登麻美子
宗蓮が式のために用意した3つの駒の一人。「死に接触して快楽する存在不適合者(本文より引用)」。
能力は視界内の任意の場所に回転軸を作り、捻じ切る魔眼"歪曲"。
退魔四家の一つである長野の名家・浅神(あさかみ)家の子として生まれた。その能力の強力さ故に感覚を封じられた後天的無痛症者。痛みを含めた感覚を不定期に取り戻しているようで、能力はその間のみ行使できる。最終的に視界を遮られようと関係なく標的に回転軸を作れるようになった。なお実家は既に破産しており、その際に浅神の血を引く母とともに分家筋の浅上家に引き取られた。
浅上家は浅上建設という会社を経営しており、橙子とも縁がある。
礼園女学園の生徒で、鮮花の友人でもある。
「痛覚残留」のメインキャラだが、「忘却録音」のラストで少しだけ再登場している。
武内にとっては「月姫」の登場人物である琥珀の原型となったキャラである。ファンからの愛称は「ふじのん」。

模板:SpoilerH不良集団による性的暴行を長年受け続け、ある時金属バットで背中を強打されたために背骨に損傷を受け、その際宗蓮と関わった。ある夜、たまたま感覚を取り戻した期間にナイフによる暴行を受け(正確には"「刺された」と誤解し")、初めて防衛行動として「歪曲」を発動、不良グループ5人中4人までを殺害し自覚なき快楽殺人者として暴走を始める。慢性の盲腸炎に罹っているが無痛症のため本人は悪化に気付いておらず、やがてそれが原因で盲腸炎が穿孔し腹膜炎にまでなってしまう。最終的に穿孔が進んで手遅れなところまでいってしまうが、式に体内の病気を殺されたため藤乃本人は助かった。しかし最後にブロードブリッジを大破させた代償に視力を失ってしまった(「忘却録音」において藤乃の方から鮮花を認識しているため一時的な失明の可能性もある、あるいは「痛覚残留」終盤で会得した透視能力により鮮花を認識した可能性もあるが、真偽の程は不明)。模板:SpoilerF

湊啓太(みなと けいた) - 声優:なし / 浅沼晋太郎
幹也や学人の後輩。街の不良グループの一人で、仲間たちとともに藤乃を脅迫して性的暴行を加えていた。その後発現した藤乃の"歪曲"によって仲間たちが次々と殺され、グループで唯一遁走した。その後は藤乃に追われる事となり、とあるマンションに隠れていたところを幹也に救出、保護される事となった。
昭野 - 声優:なし / 飯田浩志
康平(こうへい) - 声優:なし / 中村悠一
高木彰一(たかぎ しょういち) - 声優:なし
浅上藤乃による連続殺人事件の被害者。昭野と康平は湊啓太の友人で他に4人が殺害されている。
7人目の被害者である高木は啓太とは無関係の一般人で、乗用車運転中に殺害された。この死は藤乃の復讐と無関係の殺戮であったため、式はしびれをきらして藤乃との戦闘に至った。

第四章「伽藍の洞」の登場人物

芦家(あしか) - 声優:なし / 石上裕一
式が入院していた病院(劇場版では観布病院)の脳外科医。式の担当だった。生真面目な性格らしいが、式が昏睡から目覚めた時は大層衝撃を受けたようで、院内でも噂されていた。橙子とも面識があるようで「教科書どおりの人間」と言われている。
ちなみに『月姫』にも同姓の脳外科医が登場するが、関係性は明かされていない。

第五章「矛盾螺旋」の登場人物

臙条巴(えんじょう ともえ) - 声優:なし / 柿原徹也
とある事情により両親を殺害した少年。事件の発覚する事を考え逃げていたところ式と出会う。帰る場所がないため式の部屋に寝泊りしている。式に好意を抱いている。以前は陸上界で有名なスプリンターだった。父の名前は臙条孝之(えんじょう たかゆき)、母は臙条楓(えんじょう かえで)。

模板:SpoilerH実は本物の巴は母親に殺されており、式と出会った時の巴は宗蓮によって造られた人形であった。式に好意を持っていたのも、宗蓮によって植えつけられた感情である。後に宗蓮に捕われた式を助けに小川マンションへ乗り込んだ際にその事実を知ることとなる。最期は単身宗蓮に挑むも呆気なく殺されてしまった。しかし、宗蓮が巴の相手をしていた数分間が式に回復・脱出の時間を与える事となり、その結果宗蓮は式によって倒された。模板:SpoilerF

荒耶宗蓮(あらや そうれん) - 声優:中田譲治
事件の陰で暗躍する人物。常に黒いコートを羽織り、無口で強面な人相の持ち主。“相克スル螺旋”を使って『 』へ挑む魔術師。橙子とは協会で同期だった。魔術師としての能力は穴だらけだが、結界という分野において異常突出しており、その実力は限定空間に限り魔法の域に達している。身体能力も桁外れに高く(銃弾を撃たれた後で回避することが可能)、格闘戦を得意とする。また、橙子には及ばないが人形師としての腕もかなりのものである。「起源覚醒」と言う能力で、己の起源「静止」を呼び起こしほぼ不老状態になり、200年以上の時を生きている。その起源覚醒に加えて左手に仏舎利を埋め込んでおるので死の線が極めて細く式は苦戦した。
元は台密の僧で人助けをしていたらしいが、戦争などの人の性に絶望し、人という存在の意味の有無を求め『 』を目指すようになり、現在は『 』を求めるだけの概念と化している節がある。これまで幾度となく『 』に挑んできたが、その度ごとに抑止力に阻まれている。「矛盾螺旋」においては、“閉じた空間”として自らが設計した小川マンションを用いることで抑止力を防ごうとする。模板:SpoilerH式との巡り合いの中で『 』と言葉を交わすことに成功するも、『 』への到達は抑止とは別の要因により阻止され、敗北を認めないまま次世代での復活に望みを託して消え去った。荒耶という姓は、実は宗蓮自身が敵とみなしていた『霊長の無意識的集合体』と同じ(一般的にアラヤ識という)姓だった。模板:SpoilerF
コルネリウス=アルバ - 声優:なし / 遊佐浩二
魔術師。協会では橙子・宗蓮と同期。とある目的で宗蓮の“相克スル螺旋”に協力する。魔術師としての実力は一流だが、同期2人は各々の得意分野でそれを大きく上回っている。実年齢は50以上だが、20代位に見えるくらいに若作りしているらしい。本人の弁によれば、協会の中部組織・シュポンハイム修道院の次期総長となる予定とのこと。逆恨み的な感情から橙子を殺そうとするが最終的に彼女に対して言ってはいけない言葉を口にした(蒼崎橙子を「傷んだ赤色」と呼んだ)ことが災いし、惨たらしく殺された。その服装とやられっぷりゆえに「赤ザコ」などとファンの中で呼ばれている。劇場版での髪型は、おかっぱスタイル。

第六章「忘却録音」の登場人物

玄霧皐月(くろぎり さつき) - 声優:なし /
鮮花の通う学園に勤務する、イギリス育ちの男性教師。鮮花や式から言わせると幹也に似た雰囲気を持っている。前任の英雄に代わって一年四組の担任になり、生徒からは人気が高く慕われている。正体は協会の封印指定を受けているアトラス院出身の魔術師で、「偽神の書(ゴドーワード)」、「統一言語師(マスター・オブ・バベル)」と呼ばれている。世界そのものに話しかける統一言語を完全に理解し話すことができる絶対的な催眠術で、それを利用し生徒達の記憶を奪っていた。記憶の「再認」ができないため、人物を判断する時にはその人物の特徴と実物を当てはめて判断している。
唯一両儀式が倒せなかった相手。(ただし、左腕を破壊した。)

模板:SpoilerH礼園の一件が終わった数日後、女子生徒に腹部を刺され、その傷が元で命を落とす。誰が殺したのかの詳細は語られていない。彼を殺した女子生徒は美沙夜ではないかとの説があるが真相は不明。模板:SpoilerF

黄路美沙夜(おうじ みさや) - 声優:なし /
鮮花の通う学園の先輩。皐月のことを慕っており、彼に魔術を学んでいる。
自らに妖精を憑かせることによって、妖精を使役した魔術師。
橘佳織 (たちばな かおり) - 声優:なし /
礼園女学院の生徒。1年D組在籍。学生寮火災の際に焼死した。

模板:SpoilerH英雄主導の援助交際で妊娠してしまい、信仰故に堕胎する事も出来なかったため、またD組生徒の罪を一身に投身したと考えられている。模板:SpoilerF

紺野文緒 (こんの ふみお) - 声優:なし /
礼園女学院の生徒。1-Dのクラス委員長。竹を割ったようなさばさばした性格をしているのだが、クラスの異様ぶりには閉口している。
葉山英雄 (はやま ひでお) - 声優:なし /
礼園女学院の教師。1年D組担任。学生寮火災の後に行方不明になっていた。
兄は礼園の理事長であり、そのコネで礼園に赴任した。元来不真面目な性格で、赴任後は担当クラスの生徒たちに援助交際をさせて金儲けをしていた。さらに学生寮に放火する。失踪後は間もなく死亡しており、美沙夜あやつる妖精の体として使われる事になった。

第七章「殺人考察(後)」の登場人物

蛍塚音子 (ほたるづか おとこ) - 声優:なし /
街の裏に流通するドラッグの密売人。本人曰く「卑怯な薬は嫌い」で扱わないのだとか。
世界観を同じくする『Fate/stay night』にゲスト出演、さらに『Fate/hollow ataraxia』ではサブキャラクターとして登場し、殆ど別設定のキャラになっている。(TYPE-MOON公式より)
瀬尾静音(せお しずね) - 声優:なし /
おどおどした引っ込み思案の少女で、礼園女学園の生徒で鮮花のルームメイト。未来視なる能力を持つ。
本編に出番はなく、存在だけが確認出来る人物でプロット段階で存在した『未来福音』の主役。
未来福音は『矛盾螺旋』の前の話で彼女が幹也と軽いお喋りをするだけの話でその時に彼女から『今のままだと、近いうちに死んじゃうかもしれません』と忠告されている。
同じコンセプトのキャラクターに『月姫』の番外編で登場する瀬尾晶(せお あきら)がいるが関係は不明。

サブタイトル

第一章 俯瞰風景 Thanatos.
第二章 殺人考察(前) ……and nothing heart.
第三章 痛覚残留 ever cry,never life.
第四章 伽藍の洞 garan-no-dou.
境界式
第五章 矛盾螺旋 Paradox Paradigm.
第六章 忘却録音 fairy Tale.
境界式
第七章 殺人考察(後) ……not nothing heart.
空の境界

書籍

  • 空の境界 上
講談社ノベルス
発売日:2004年6月8日
ISBN 978-4-06-182361-7
  • 空の境界 下
講談社ノベルス
発売日:2004年6月8日
ISBN 978-4-06-182362-4
  • 空の境界 上(1)
講談社文庫(な 71-1)
発売日:2007年11月15日
ISBN 978-4-06-275892-5
  • 空の境界 中(2)
講談社文庫(な 71-2)
発売日:2007年12月14日
ISBN 978-4-06-275920-5
  • 空の境界 下(3)
講談社文庫(な 71-3)
発売日:2008年1月16日
ISBN 978-4-06-275946-5

劇場版

概要

『空の境界』初の映像化を果たしたアニメ映画作品。声優は一名(中田譲治)を除きドラマCD版と変更されている。

全七章で構成されている原作通り、劇場版も同様に全七章で構成されている点が特徴で、およそ一月置きに順次公開されていく試み。当初、東京都にあるテアトル新宿にてレイトショーだけで公開されていたが、連日立ち見が出来るほどになったため、モーニングショー枠を設定し上映回数を増やし、またテアトル池袋等でも上映されることとなった[3]。公開初日の舞台挨拶やオールナイト等のイベントも催された。

「第三章 痛覚残留」は当初2008年1月26日より公開予定であったが、制作スケジュールの延長から同年2月9日に変更された。現在、第六章以降の公開日は発表されていない。

公開リスト

  • 第一章 俯瞰風景
  • 第二章 殺人考察(前)
  • 第三章 痛覚残留
  • 第四章 伽藍の洞
  • 第五章 矛盾螺旋
  • 第六章 忘却録音
  • 第七章 殺人考察(後)

スタッフ

キャスト

第一章

  • 両儀式:坂本真綾
  • 黒桐幹也:鈴村健一
  • 蒼崎橙子:本田貴子
  • 黒桐鮮花:藤村歩
  • 巫条霧絵:田中理恵
  • アナウンサー:中村修三
  • レポーター:中尾衣里

第二章

  • 両儀式:坂本真綾
  • 黒桐幹也:鈴村健一
  • 蒼崎橙子:本田貴子
  • 秋巳大輔:東地宏樹
  • 秋隆:保村真
  • 白純里緒:保志総一朗
  • 学人:高橋研二
  • 式の父:杉崎亮
  • 黒桐の母:明石香織
  • 刑事:増田隆之
  • 荒耶宗蓮:中田譲治

第三章

第四章

  • 両儀式:坂本真綾
  • 黒桐幹也:鈴村健一
  • 蒼崎橙子:本田貴子
  • 医師:石上裕一
  • 看護婦A:井口裕香
  • 看護婦B:吉田聖子
  • 看護婦C:阿久津加菜
  • 巫条霧絵:田中理恵
  • 浅上藤乃:能登麻美子
  • 白純里緒:保志総一朗
  • 荒耶宗蓮:中田譲治

主題歌

  • 第一章 俯瞰風景 エンディングテーマ
oblivious
歌:Kalafina、作詞・作曲:梶浦由記
  • 第二章 殺人考察(前) エンディングテーマ
君が光に変えて行く
歌:Kalafina、作詞・作曲:梶浦由記
  • 第三章 痛覚残留 エンディングテーマ
傷跡
歌:Kalafina、作詞・作曲:梶浦由記
  • 第四章 伽藍の洞 エンディングテーマ
ARIA
歌:Kalafina、作詞・作曲:梶浦由記

CD

初回生産限定盤も同時発売。
「ovlivious」のリミックスミニアルバム。
完全生産限定盤。

DVD

劇場版「空の境界」俯瞰風景

2枚組(本編DVD+第一章サウンドトラックCD)
武内崇描き下ろしBOX
第一章パンフレット縮刷版/特製ピンナップ/オリジナル特製小冊子封入

劇場版「空の境界」殺人考察(前)

  • 2008年6月25日発売予定(ANZB-2883)
    • 完全生産限定版
2枚組(本編DVD+第二章サウンドトラックCD)
武内崇描き下ろしBOX
第二章パンフレット縮刷版/特製ピンナップ/オリジナル特製小冊子封入

劇場版「空の境界」痛覚残留

  • 2008年7月23日発売予定(ANZB-2885)
    • 完全生産限定版
2枚組(本編DVD+第三章サウンドトラックCD)
武内崇描き下ろしBOX
第三章パンフレット縮刷版/特製ピンナップ/オリジナル特製小冊子封入

アニメイトゲーマーズとらのあなソフマップの四社限定で、第一章~第三章DVD(限定版)連続購入特典(先着)でufotable描き下ろしテレホンカードが入手可能。各チェーンによって絵柄は異なる。

脚注

  1. 新城カズマ『ライトノベル「超」入門』ソフトバンククリエイティブ、2006年。p.276。

外部リンク

模板:TYPE-MOON 模板:月刊コンプエース連載中