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{{未完}} {{Infobox animanga/Header |タイトル=DDD |画像= |サイズ= |説明= |ジャンル= }} {{Infobox animanga/Novel |タイトル=DDD |著者=[[奈須きのこ]] |イラスト=[[こやまひろかず]] |出版社=[[講談社]] |掲載誌=[[ファウスト (文芸誌)|ファウスト]] |レーベル=[[講談社BOX]] |発売日= |開始=ファウストVol.3(2004年7月) |終了= |巻数= |話数= |その他= }} {{Infobox animanga/Footer}} 『'''DDD'''』(''Decoration Disorder Disconnection'')は[[奈須きのこ]]の小説作品。[[こやまひろかず]]・画。 {{ネタバレ}} == 概要 == 『'''DDD'''』は[[講談社]]から刊行されている、[[伝奇]][[アダルトゲーム]]『[[月姫 (ゲーム)|月姫]]』『[[Fate/stay night]]』などで有名な[[TYPE-MOON]]のシナリオライター[[奈須きのこ]]による[[伝奇小説]]。『[[ファウスト (文芸誌)|ファウスト]]』Vol.3(2004年7月発売)より不定期連載されている。キャラクターデザインや挿絵を担当するのは、同じくTYPE-MOONのグラフィッカーである[[こやまひろかず]]。商業作品の中で[[武内崇]]と組んでいない作品は今作が初。 「[[悪魔憑き]]」を描いたこの作品は、奈須きのこの作品の中では珍しく[[魔術]]や[[TYPE-MOONの魔法使い|魔法]]といった概念が登場していない。これは、『DDD』が『月姫』や『Fate』といった世界観から外れる新たな世界だからである。また、作中で年号がはっきりと明記されているのも特徴である。一応HandS.(R)の途中に「過去の麻薬事件」といった、[[空の境界]]に登場した「ブラッドチップ事件」との関係を匂わす物は出てきている。同じ世界であるとすれば空の境界は確かに過去となるが、それが本当にブラッドチップ事件なのか、それとも他に出てきた未発表の事件があるのかは未だに謎である。 ちなみに[[講談社BOX]]版では、ファウスト掲載時の挿絵は載っていない。そのため1巻では貫井未早のイラストがなかったが、2巻折込見開きの裏でファウストVol.3以来の新カットが描かれた。Vol.6 SIDE-Aに関しては、作品の内容上挿絵と呼べる挿絵は見開きとカラー一点以外無い。小説には各話の表紙にキャラクター一人一人が描かれているのみで基本的に挿絵は存在しないが、例外として2巻には見開きの挿絵が一点だけ挿入されている。1巻の折込見開きは表紙絵でもある迦遼海江。2巻は日守秋星。各章の扉絵に描かれたキャラクターは以下の通り。 '''1巻''' *1.JtheE. :石杖所在 *2.HandS.(R) :戸馬的 *2.HandS.(L) :久織巻菜 *3.formal hunt.:石杖火鉈 '''2巻''' *1.S.vs.S-1 :鋳車和観 *2.S.vs.S-2 :霧栖弥一郎 *3./FOMALHAUT. :日守秋星 *4./Vt. in day dream. :石杖火鉈(17歳) また、各話のタイトルにはそれぞれサブタイトルがあり、以下の通り。 *拒食過食-JtheE.(JunktheEater) *装飾戯我-HandS.L(HideandSelf) *回想猟月-formal hunt. *S.vs.S(Sinker.vs.Slugger) 文庫版で確認できるタイトル「Malion in day dream」「H-RED-B」「S.Peepling Beauty」「.D.D.D」は2007年9月現在未発表。 書評誌「ダ・ヴィンチ」のインタビューによると全三巻を予定していたが、奈須きのこ自身の[http://www.remus.dti.ne.jp/~takeucto/ ホームページ「竹箒」]で全四巻になると訂正した。2007年内完結を目指している。 == ストーリー == 感染者の精神だけでなく肉体をも変貌させる奇病、アゴニスト異常症患者――俗に言う"'''悪魔憑き'''"が蔓延る世界。 左腕を失った男、石杖所在と、漆黒の義手義足を纏い、天蓋付きのベッドで微睡む迦遼海江の二人が繰り広げる奇妙な"悪魔祓い"とは━━!? == 用語 == ;アゴニスト異常症(A異常症) :[[精神病]]の一種でレセプタクラッシュとも呼ばれる。発病者は俗に'''悪魔憑き'''と称されるようになる。[[アゴニスト]](受容体刺激剤)とは[[受容体]]を刺激し、[[神経毒]]のような致命的な働きをする事がある作用薬の事。 :[[神経伝達物質]]([[リガンド]])の異常分泌により、神経伝達物質がアゴニストのような働きをし、受容体に壊滅的な衝撃を与える事が主な症状。原因は感情で、受容体が感情を沈静させようとする事に因る。発症すると新たな人体機能が追加され、身体に'''新部'''と呼ばれる新たな部位が出来る事がある。 :A異常症と判定された患者は国に保護された後、オリガ記念病院に収容される。A異常症は血液検査により発見する事が出来る。最初の発症者は2003年から数えておおよそ二十年前。2003年時点での感染者は東日本のみ。 ;オリガ記念病院 :N県郊外にあり、A異常症が確認されてから十年後に造られA異常症患者の治療を専門に行う国立の隔離病院で、日本中のA異常症患者がこの病院に集まる。一度この病院に入院した患者は完治するまで退院する事が出来ない。壁で囲われており出入りするにはヘリコプターを使用しなければならない。A棟からD棟まで分かれており、A棟が最も症状が軽くD棟が最も症状が重い。各病棟の患者は隣の病棟へ立ち入ることが出来る。ちなみにNがつく県は、[[新潟県|新潟]]・[[長野県|長野]]・[[奈良県|奈良]]・[[長崎県|長崎]]だが、下記の支倉市との位置関係や、A異常症患者が東日本でしか発生しない事を考えれば、新潟か長野である事が考えられる。 ;支倉(しくら) :作中に登場する架空の都市。C県最北に存在する地方都市。人口約15万人。都心まで通勤快速で二時間という半端に便利で半端に不便な位置である。作中で語られる地理条件や固有名詞から、[[千葉県]][[佐倉市]]がモデルではないかと思われる。 :A異常症患者は他県に行くことが出来ないため、本作の舞台は殆どがこことなる。 ;能図(のうず) :支倉市の中にある地名。この地にある工業団地の住人しかあまりよりつかない「支倉市の中のもう一つの市」である。工業団地は幅三キロ以上の規模を持つ工業地帯とそこに勤める人々の団地で構成される。交通手段はバスと地下鉄。大きな国道も一本しかなくやや交通の便が悪いが、団地内には生活用品を提供するマーケットが完備されている。'''石杖所在'''的には「陸の孤島」というよりは「丘の要塞」。居住人口は約8千。 :もともと怪談の多い団地であり「能図妄想団地」と呼ばれていた。2004年9月の終わりごろから能図の住人はみんな悪魔憑きだという噂が流れ出し、2004年12月現在でその噂が定着しつつある。そのため団地の住人が道端でリンチにあう事件の多発や、団地の出入り口にパトカーが止まり半封鎖状態にしていることもあり、能図工業団地はますます閉鎖的な状況に陥っている。 ;彼野(かれの) :C県最南部に位置する架空の都市。 :1999年初頭から発生していた彼野沢集団自殺未遂事件の被疑者である'''日守秋星'''は、2003年にこの地の警察署によって一度逮捕される。 == キャラクター == === 主要人物 === ;石杖 所在(いしづえ ありか) :1984年生まれ。'''石杖火鉈'''の実兄。2003年2月、オリガ記念病院A棟に入院し、2004年8月に退院。大学生だったが、現在は休学中。A異常症検査では陰性と判定されているが、扱いはA異常患者と同じ。昼間にあった出来事が夜になると記憶から消えるため、大事な出来事はメモにとって残している。カナタによる事件後、左腕を失い、同時に白髪となる。それ以来、人間の「脅威」を感じる能力が欠如してしまい、認識しつつも無謀な行動を行えるようになる。飄々としていて掴みどころが無いが物分りはよく、割と従順で大人しい。他人と物を分けるという行為を激しく嫌悪している。また、元野球部なので野球には詳しい。天性の野球の才はあった模様。担当監察官は'''戸馬的'''。 :現在は戸馬的の紹介により、義手の持ち主である'''迦遼海江'''の元で[[義肢]]の取り外しのバイトを行っている。常に金欠気味。両親が死亡しているうえ、実家は既に売却されているため、支倉市第十三号福祉施設の四階に住んでいる。 :A異常症患者による事件が発生すると知らぬ間に足を踏み入れ、カイエの義手を借りて問題の解決を図る。用いる義手は人間の憎悪の感情に反応し腕と成る盲目の黒犬、'''憎悪(仮名)ちゃん'''。これまでに三人の悪魔憑きを悪魔払いとして払っている。カイエ曰く、'''本物の悪魔使い'''。また、彼によって悪魔払いされた悪魔憑きは悪魔憑きでは無くなるので、患者達は特例で警察病院へと送られることとなっている。 ;迦遼 海江(かりょう かいえ) :アリカの雇い主。可憐な顔立ちで、絹のような長い漆黒の髪と色素の薄い銀色の瞳を持ち、一見すると美少女のように見えるが、男性。支倉市郊外の森にある貯水庫の地下室に居を構える。外見年齢は14,5歳。四肢が無く、その代わりとして両手両足に黒色の義肢を付けている。実家が大富豪のため、一生を楽に暮らしていくだけの資産を有する。 :A異常症患者による事件が発生すると興味を示し、アリカに義肢を提供し、問題解決を促す。また、A異常症患者を「偽物」と称し、無慈悲で冷酷な目を向ける。通称、'''地下室の悪魔'''。アリカに左腕の義手・'''憎悪'''を、マキナに右腕の義手・'''歓喜'''を提供する。地下室頭上に広がる水槽には謎の巨大な鮫・'''悲哀'''(右足)がいる。憎悪、歓喜が不在の場合は悲哀より力を分け与えてもらい、欠落している腕と脚を補っている。<!--人としての原型を留めていないという条件には微妙ながら合致するため、彼が『心臓なし』である可能性は高い--> ;戸馬 的(とうま まと) :1976年生まれ。公安特務の監察医兼監察官。階級は警部補。またオリガ記念病院の保安管理局特別顧問という肩書きを持つ。A異常症の事件を担当していて、'''石杖所在'''の監察官。アリカのことを「ショザイ」と呼ぶ。支倉市では事実上彼女に逆らえる人物は警察におらず、A異常症患者による事件解決の指揮、鎮圧を行う。性格はアリカなどの弱者をいたぶるのが好きなサディスト。銃器に執着心があり、機会と理由があれば容赦なく使用しようとする。しかし、同時に銃器の扱いに長け、カナタによる石杖家の事件の際、傷を殆ど負うことなく彼女を追い詰めた。カイエは苦手な人物である。オリガ記念病院では白衣の姿で応対するが、医師の資格を持っているかどうかは不明。麻酔(する方)が嫌い。 :アリカは彼女の事を影で、「泣く子も心筋梗塞するトマトちゃん」と称している。また、彼の携帯電話ではトマトちゃんと登録されている。彼女自身トマトは好きではないが、嫌いと言うよりは苦手であるとのこと。 ;石杖 火鉈(いしづえ かなた) :1988年2月14日生まれ。'''石杖所在'''の四歳年下の実妹。A異常症。2003年2月、兄であるアリカの左腕を食し、その後殺害しようとしたところを戸馬的に発見され、激戦の末、確保される。道具の扱いが致命的に下手であり、戸馬的との戦闘において、手当たり次第にものを投げつけたが全てあしらわれ、体に多くの銃弾を浴びるが、肉体の機能が最後まで衰えることは無かった。事件後オリガ記念病院D棟に入院。17歳であるが、2年間で外見が成熟した大人の女性になっている。 :入院後は簡単に脱獄できるものの戸馬的を倒すのにまだ力が足りないこともあり、D棟で鍛錬を重ねていた。アリカをとある理由から憎んでおり、退院したら真っ先に殺しに行くと言っている。少女趣味かつ奇抜なセンスの持ち主で、オリガ病院の悪魔憑き患者達に二つ名を付けたのは彼女である。自身にはまだ無い。'''“B×(ブレインレス)”'''と自称したが、現在は別のあだ名を募集中。コンセプトはパーフェクト。 :{{SpoilerH}}新部は身体機能全体で、人間としての能力上限が大幅に引き上げられた状態。無限に成長する身体能力と無限に獲得する耐久性能により、日々不死身の怪物へと進化し続ける[[超人]]。一度殺された殺害手段に対して耐性を獲得し、二度と通用しなくなるという耐久性はすでにオリガ内に存在するあらゆる薬物では彼女を殺せない域にまで至っている。</br>戸馬的との戦闘時、最後の最後に不意をつこうとしたところをアリカの金属バットの脳天への一撃により昏倒。このことが、以後彼女がアリカを目の敵にする原因となる。</br>2005年2月、オリガ内の全患者を殺害し、堂々と正面から退院する。{{SpoilerF}} ;貫井 未早(つらぬい みはや) :通称ツラヌイ。アリカの高校時代からの後輩。大学生の女の子。食べたいものは食べる、欲しいものは買うといった欲望に忠実な典型的現代っ子。その反面、時に筋の通った独自の正義感やポリシーを見せることがある。現在は支倉市の工場地帯の端にある大学に近いアパートに一人暮らし。アリカがオリガ記念病院から退院した後も、以前と変わらずアリカと付き合っている。熱心にアリカにアプローチするが大体相手にされてない。携帯電話をしょっちゅう機種変更している。携帯電話でロボットを作るのが夢。別名「歩くバッドフラグ」。アリカ曰く「マキシマム善人」。或いは、「お天気宇宙人」。高校時代はアリカやキリスが所属する野球部のマネージャーをしていた。大層なお嬢様で護身術も習っている。 ;霧栖 弥一郎(きりす やいちろう) :通称キリス。アリカの高校時代の一年後輩で二人とも野球部に所属していた。かつては4割5分の成績を残したバッターだったが、ある理由から野球をやめている。現在はフリーターだが八坂代の不良の顔役となり、暴力団とも面識がある。そのため、アリカ以上に金欠で、あちこちに借金しているらしい。バッターとピッチャーの一対一のストリートファイトである'''SVS'''を開催した。SVSで敗れたら殺されると巷で話題になった悪魔憑き'''シンカー'''こと鋳車和観とは幼い頃からの知り合いで、彼とは確執があった。未早とは高校時代から仲が悪く、アリカが戻ってくるまで再会することはなかったが、それ以後は行動を共にすることが増えている。現在、アリカと同居している。 ;日守 秋星(ひのもり しゅうせい) :A異常症。不死身の[[吸血鬼]]と呼ばれる最も有名な悪魔憑き。悪魔憑きとしては最長の年月を誇り、連続殺人鬼として指名手配もされている。一年中黒いロングコートを纏い、鏡面のサングラスをかけているのが特徴。身長はかなり高く、日本人離れしている容姿。[[鮫]]のような乱杭歯という人外の特徴を備えている。また、サングラスをしているため気付かれにくいが、黒目が無い。'''シンカー'''の事件時アリカと知り合い、以降彼を友達と認識し「アリカ先生」と呼んでいる。アリカは彼を指名手配の連続殺人鬼であることを知ってはいるが、止める実力が無いことと関わり合いたくない二つの点からこれに関してはスルーしている。アリカからは「秋星さん」と呼ばれている。自身の二つ名「不死身の吸血鬼」があまりに普通すぎて好きになれず、紆余曲折を経てアリカに助言をもらい、'''“灼熱の[[フォーマルハウト|フォウマルハウト]]”'''を名乗るようになる。非常にノリが軽く、馴れ馴れしいうえに悪い意味でマイペース、他人の状況お構いなしで好き勝手に行動する傍若無人な人。だが非常に残忍で冷酷、殺しを愉しむ歪んだ一面も持ち、どちらが本当の日守秋星かは不明。 :新部はカナタと同じく全身内部であり、成人男性の3から5倍の身体能力を誇ると本人は認識している。本人は常に最悪の極限状態を想定し意識し続ける事で、肉体・精神を極限まで高ぶらせており、常に自身の出しうる最高速度での活動をすることで、相手が最高潮に達する前に叩くという戦法を取ることにより、かなり強力な悪魔憑きとして君臨している。常に長物の得物である特殊な杭を所持し、彼によって刺し殺された人物は出血した痕が無いことから吸血鬼と呼ばれるようになったが、彼が吸血をしているわけではなく、杭の力か、悪魔憑きとしての能力の結果かは不明。 :現在は自身の障害となる人間と、その他大勢の悪魔憑きを殺しまわっている。「マキちゃん」(久織巻菜と考えられる)とも知り合いで、一度殺し合いをしたことがあるが、現在は交流関係を持ち彼女から悪魔憑きの情報を入手している。擬音のような苗字と名前を持つ悪魔憑きを探しているが、フルネームを知らず、手当たり次第悪魔憑きを狩りながら探している。擬音のような名前というと「迦遼海江」が該当するが、彼が目的かどうかは現在のところ不明。オリガ記念病院に同姓の少女がいるが、彼との関連性は不明。 :ちなみに彼曰く、「三次元の女には興味ない」そうだが、所在によれば「一人の女性に対する想いが強すぎて他の女性を恋愛対象としてみることが出来ない」らしい。 ;久織 巻菜(ひさおり まきな) :'''久織伸也'''の姉。A異常症。新部は顔の皮膚神経、筋肉繊維の変化。自分の意思により自由に表情を作る事が出来る。2001年1月、両親を殺害。弟を犯人に仕立て自らは被害者を装っていたが病院へ運ばれた時にA異常症陽性と判定されオリガ記念病院C棟に入院。入院中に'''石杖所在'''・'''石杖火鉈'''と知り合う。2004年年初に退院。事故の影響か右腕を手術で切断した。そのためアリカと対になるかのように片腕である。 :相手の事をじっくりと観察し、姿形は別人であるが雰囲気や行動をそっくり真似て相手になりきることが出来る。入院する前は弟の伸也を社会的に抹殺しようとした。他人の真似をしないと生きていけない性質で、伸也やアリカのコピーをした。彼女によると悪魔憑きは天性と才能で成長しレベルアップするらしいが、詳細は不明。現時点では顔の切り替えを三人までなら蓄積できるようになっている。しかし、あくまで女性限定のようだが、今後も進化する可能性が残っているらしい。日守秋星によると悪魔憑きのなかでは数少ない、他県への移動が可能な人物。現在は、三人の顔を使い分け、一つは警察署近くのアパートで盗聴などをやっている。他にも能図の団地(=能図の妄想団地)と、支倉の工業地帯にある安い寮(=ツラヌイと同じ)に計3つのアジトを所持している。秋星に他の悪魔憑きの情報を提供しているが、その見返りや目的は不明。仲はあまり悪くは無い様子。彼には「マキちゃん」と呼ばれている。製作陣による愛称は「[[カリメロ]]ちゃん」。 === 悪魔憑き === ;木崎(きざき) :A異常症。患部は首、新部は煽動、原因は過労。彼と目が合った人物は、彼の首が回るのに合わせて同じように首が回転し、最期には首が180度回りきり死亡してしまう。彼自身は首を360度回転させても死なない。その方法で妻と娘を死なせ、運が悪かった警官二名も巻き込んで死なせてしまう。2004年9月20日に悪魔祓いを自ら依頼し、石杖所在の「2回目のお使い」で払われた悪魔憑き。 ;月見里 朋里(やまなし ともり) :A異常症。2003年2月に両親を殺害。その際、動機を隠匿するために無関係な人間も殺害。同じ理由で石杖家に忍び込んだが、カナタの圧倒的な力の前に逃走。その事件以後、少女に苦手意識を持ち、男性しか襲わない通り魔として騒がれたが、2004年大晦日に'''戸馬的'''により逮捕。また、2004年10月に秋星と対峙している。また、自分を'''“芝刈り機”'''と呼び、爪で寸断し相手を解体する。オリガ記念病院C棟に入院していたが、カナタに敗北。生死不明となっている。 ;扶桑 雪緒(ふそう ゆきお) :A異常症。ツラヌイの同級生であり、アリカの後輩に当たる人物。アリカは記憶の無い昼間に、何度か面識をもつ。[[拒食症]]による空腹が原因で悪魔憑きが発症、本人は太りたくないが、空腹に歯止めが利かない体質になってしまった為、「食べても太らない」食物を探し、その結果として、まだ人間として手をつけたことのない食物である、飼い犬などのペットを食べて街を徘徊していた。さらには人間にも手を出したが、ツラヌイを殺されたと勘違いしたアリカにより悪魔払いされ、マトたちに確保された。石杖所在の「3回目のお使い」で払われた悪魔憑き。犬や人間等を食べるときにはビネガー(酢)をかける。また、「ユキオ」という名前の読みから勘違いされがちだが女性である。 ;鋳車和観(いぐるま かずみ) :A異常症。2年前にコアラ丘高等学校の元野球部部員で、天才と言われたピッチャー。勝負球の[[シンカー]]使いとして注目されていたが、同じ部内の'''瀬倉弓夜'''を筆頭とした彼を妬む連中によって利き腕を破壊され野球の道を絶たれた。悪魔憑きとなった後は、2段階に曲がるシンカーを使い、SVSに参加しているバッターとなった人間を殺す通り魔'''シンカー'''として[[都市伝説]]となっていた。霧栖との野球勝負に負け、アリカに悪魔払いされた後に自首している。石杖所在の「初めてのお使い」。 :通常の悪魔憑きと異なり、謎の怪人物に悪魔憑きの能力を授けられていた。幼い頃に一度彼と出会っており、その時に「ピッチャーとして打たれたら死ぬ」という呪いをかけられ、そのことが彼を天才ピッチャーにまで押し上げた。腕を破壊された後で再会した時には再び投げられるようになるために悪魔の契約を受け入れた。悪魔憑きにしては目的意識と行動が具体的だった。能力は血液の爆発。ボールに血液を付着させ、タイミングよく発火させることにより通常では有り得ない変化を起こす。しかし、反動か、使うたびに右腕がズタズタになっていく副作用があった(能力を得たときから代償として右腕が焼け焦げていた)。 ;瀬倉弓夜(せくら ゆみや) :A異常症。コアラ丘高等学校の3年のエースピッチャー。SVS参加者。左腕の間接が一つ多く、伸びるサイドスローを使用している。シンカー事件の際、霧栖に匿われていたが、彼の両親に依頼されアリカに悪魔払いをされる。アリカの左腕の義手が初めて覚醒し、漆黒の犬が彼を貪る姿をアリカに見せ付けた。最初はシンカーかと疑われていたが、彼は左利きのため(投げるのはシンカーではなくスクリュー)否定された。なお、アリカによる悪魔払いにカウントされていない。鋳車和観の母親を自殺に追い込んだグループの首謀者である。 :通常の悪魔憑きとは異なり、謎の怪人物に悪魔憑きの能力を授けられ、「ピッチャーとして打たれたら死ぬ」と呪いをかけられていた。 ;“画面潰し”(ブラクラ) :A異常症。本名不明。十代後半の少年。目から繰り出す極細の繊維で、視界の三割を占領する凶悪な画像を脳に焼き付けることができる(日守秋星には強烈なわいせつ又は[[スナッフフィルム]]と思わしき映像を見せたが、全く通用しなかった)。コンビニ強盗などの軽犯罪を繰り返し、その過程で8人の眼を潰してきたが、2004年11月、日守秋星に殺される。 === オリガ記念病院 === ;ドクターロマン :オリガ記念病院の医者の一人。苗字は絹衣。聞いている方が恥ずかしくなるようなロマン溢れることを平気でしゃべるため、皆から「ドクターロマン」と呼ばれる。通称は「ドク」。出所する前のアリカやマキナに助言をした。現在は生死不明。 ;“心臓なし(ハートレス)” :<!--D棟患者。(本編中で明言されていないためコメントアウト)-->本名不明。生死不明。 :オリガ記念病院ができる前に確認された数少ないD判定の悪魔憑き。新部は「[[心臓]]」。人として原型を留めていないD判定患者三人の'''“なし”'''のうち一人。本編未登場。 ;午宮 留是留(ひるみや るぜる) :D棟患者。『'''認識障害共有者(ダブルバインド)'''』。 :身長160cm足らずの少女。幼年期から視覚障害と認識障害を伴い、正常なスケールで物を見ることができず「周囲に押し潰される」と訴え続けていた。8年の歳月を経て、自分の認識障害を他人に植え付ける悪魔憑きとなる。カナタを除き、D棟で最後まで生き残っていた模様。カナタに敗北し死亡。 ;屋敷戸 京麻(やしきど きょうま) :D棟患者。『'''増殖臓腑(ぞうしょくぞうふ)'''』。 :物量的には最も強い悪魔憑き。カナタ曰く「最終形態には不覚にもトキメいた」。ルゼル曰く「見るもおぞましいプールいっぱいの臓物」の人物と思われる。カナタに敗北し死亡。本編未登場。 ;夜口 止々也(よるぐち ししや) :D棟患者。『'''氷の華(フリージア)'''』。 :時間を止められるらしい。カナタに敗北し死亡(カナタ曰く、時間とか止められても、とのこと)。本編未登場。 ;由寿餅 アロウ(ゆじゅもち あろう) :D棟患者。『'''アメンチア・ナイトメア'''』。 :C棟全域及び中央棟6階まで融合するも、カナタに敗北する(自滅)。ルゼル曰く「自己意識が曖昧になりすぎて環境もろとも譫妄状態にするあの生き物」の人物だと思われる。本編未登場。 ;胡島 はでる(ことう はでる) :D棟患者。『'''ウミガメの味'''』。 :毒物系の悪魔憑き。ルゼル曰く「人体をまたたくまに腐敗させてスープ状にする子供」の人物だと思われる。あらゆる毒物に耐性を持つカナタに敗北し死亡。本編未登場。 ;檻我 鞠音 :E棟患者。『'''夢見がちファッキン泥棒猫シエスタ'''』。 :苗字、名前共に読み方は不明だが、病院名でもある「オリガ」と読むことは可能。現在までに作中で確認される唯一のE判定悪魔憑き。特別病室内で既に死亡していたので、カナタと戦うことはなかった。本編未登場。 ;大熊猫 目々(おおくまねこ もくもく) :D棟患者。『'''銀河最強[[ニート]]'''』。 :カナタに敗北するも「超強敵。超無敵」と言わしめた。ルゼル曰く「別次元とさえ言える自己領域に引き籠もった男」とは彼のことだと思われる。本編未登場。 ;倉密 メルカ(くらみつ めるか) :D棟患者。『'''出口なき脳髄陥穽(クラインキューブクラインネス)'''』。 :男性。敗戦主義者。カナタに判定負け。カナタ曰く「女々しくも私の中に逃げ込んできたので倒せないけど逃げられない」との事なので、恐らく他人の意識、または体内に入り込むタイプの悪魔憑きと思われる。 ;韮菱 豊 :C棟患者。『'''注文が襲う雑貨店(マーブルファンブルマーケット)'''』。 :苗字、名前とも読み方は不明。元カリスマ営業員。相手の弱点やトラウマを暴くらしい。カナタに敗北し死亡。本編未登場。 ;譲羽 涙(ゆずりは なみだ) :C棟患者。『'''サニーデイ・レインコート'''』。 :女性。呪い系の悪魔憑き。カナタに敗北し死亡。本編未登場。 ;誠子 美雄(まことこ) :C棟患者。『'''声消し楽曲(トラック/3)'''』。 :名前の読み方は不明。カナタに敗北し死亡。本編未登場。 ;海風 太刀野(うみかぜ) :B棟患者。『'''ヤマダβ'''』。 :名前の読み方は不明。カナタに最初に敗北し、死亡。本編未登場。 ;宮原 無明(みやはら むめい) :B棟患者。『'''投影奇術(トリビュート・アンソロジー)'''』。 :カナタ曰く「劣化久織さん」。カナタに三分で敗北し、死亡。本編未登場。 ;在野 立花(ありしの) :B棟患者。『'''胸に宿る月の琴'''』。 :名前の読み方は不明。最も多く殺人を犯した悪魔憑き。北の方で一万人殺したらしい。カナタ曰く「エア[[月琴]]」。カナタに敗北し死亡。本編未登場。 ;日守 桜夏(ひのもり おうか) :A棟患者。 :カナタに三秒で敗北し、死亡。新部は全くない(あくまで外見上)。[[日本刀]]を所持していた。カナタ曰く「もしかしてもしかするとオリガで一番手強かったのかな、この人?」(どういう事情でカナタがこう思ったかは謎)。日守秋星との関連性は不明。本編未登場。 === その他の人物 === ;久織 伸也(ひさおり しんや) :久織巻菜の弟。姉に嵌められ、両親殺害及び姉への暴行の犯人とされる。事件の後遺症で精神病院に入院。3年間入院し、2004年初頭保護観察扱いで社会復帰。石杖所在の名を騙り、安価でドラッグをばら撒いていたせいで、本物のアリカにとばっちりを喰らわせた。姉に復讐するための手段として自殺した。 ;山田 :'''迦遼海江'''の世話役のバイトをやっていた前任者。名前は偽名。バイトの後任者には、カイエに決して「外に出よう」と言ってはいけないと忠告した。彼はそれを言ってしまったため解任された。個性が希薄な人物。巻菜に真似されていた時期もある。現在は消息不明。なお一巻の年表に「95年 山田さん全焼事件」とあるが,彼との関係は不明。 == tips == * formal hunt.にてスラッグ弾(一粒弾)と散弾を混同する、ベレッタM92の弾数を間違える(15+1なので、撃ちつくしてからのリロードは15発になる)など、銃器に関する微妙なミスがある。 == 書誌情報 == {{文学}} *ファウスト Vol.3 2004年7月発行 ISBN 9784061794302 *ファウスト Vol.6 SIDE-A 2005年11月発行 ISBN 9784061795864 *ファウスト Vol.6 SIDE-B 2005年12月発行 ISBN 9784061795872 *DDD1 ISBN 9784062836098 :'''1.JtheE.'''(ファウスト Vol.3) :'''2.HandS.(R)'''(ファウスト Vol.6 SIDE-A) :'''2.HandS.(L)'''(ファウスト Vol.6 SIDE-B) :'''3.formal hunt.'''(書き下ろし) *DDD2 ISBN 9784062836333 :'''1.S.VS.S-1'''(書き下ろし) :'''1.S.VS.S-2'''(書き下ろし) :'''2./FOMALHAUT'''(書き下ろし) :'''3.Vt.in day dream.'''(書き下ろし) == 外部リンク == *[http://shop.kodansha.jp/bc/magazines/faust/index.html ファウスト](講談社BOOK倶楽部) *[http://shop.kodansha.jp/bc/kodansha-box/gallery.html こやまひろかずラフスケッチ・ギャラリー](講談社BOOK倶楽部) {{Lit-stub|ていいていいていい}} [[Category:日本の小説|ていいていいていい]] [[Category:TYPE-MOON|ていいていいていい]]
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