涼宮ハルヒ系列

出自宅犬維基
於 2007年12月15日 (六) 12:18 由 〓犬〓討論 | 貢獻 所做的修訂 →‎故事
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模板:Anotheruse 模板:継続中の作品 模板:Infobox animanga/Header 模板:Infobox animanga/Novel 模板:Infobox animanga/Manga 模板:Infobox animanga/Manga 模板:Infobox animanga/Footer 涼宮ハルヒシリーズ(すずみやハルヒシリーズ)は角川スニーカー文庫から刊行されている谷川流ライトノベルのシリーズ、またはこれを原作とする漫画アニメ作品。

原作は既刊9巻(2007年4月現在)。単行本の表題は『涼宮ハルヒの○○(漢字2文字)』(以下、既出の表題は『○○』と略す)。雑誌『ザ・スニーカー』の連載を初出とする作品と、書き下ろし作品を含む。イラストいとうのいぢ

作品概要

女高中生涼宮春日以「找出外星人、未來人或超能力者然後大家一起玩」為目的設立了SOS團。以SOS團成員為中心展開的非日常系校園故事。敍事者是主角阿虛。

第1巻『涼宮ハルヒの憂鬱』は著者の文庫デビュー作でもある(同じく著者の作品である『学校を出よう!』1巻と同時発売)。電撃小説大賞に『学校を出よう!』の元となる作品を投稿した後、その反省を踏まえて3週間で『涼宮ハルヒの憂鬱』を書きあげ、角川スニーカー大賞に投稿、大賞を受賞した[1]。個性溢れる登場人物、シリアスとドタバタコメディーの使い分け等が話題を呼び模板:要出典、シリーズ8作で累計430万部(2007年8月現在)の売上げを記録。2005年9月にはツガノガクによる連載漫画が『月刊少年エース』にて開始された他、2006年4月よりテレビアニメ涼宮ハルヒの憂鬱』が放送された。なお、売上げはコミックを含めた11作では600万部(2007年8月現在)となる。

故事

「東中出身,涼宮春日。我對普通的人類沒有興趣。你們之中要是有外星人,未來人,異世界的人,超能力者,就儘管來找我吧!以上。」

縣立北高入學的一早,就抛來這樣自我介紹的涼宮春日。雖然外表看起來是個美少女,但是性格極其唯我獨尊、旁若無人、突飛猛進。於是仿佛置身班級之外,被孤立了。但不知爲何對身為「普通的人類」的同學阿虛開始了對話。

黃金週剛過的某天突然想要成立同好會而興奮不已的春日命令阿虛為她準備。隨即帶著阿虛佔領文藝部的部室、收下唯一的文藝部員長門有希並半拉扯的把學姐朝比奈實久瑠當成女僕兼吉祥物。不久後被春日當成「謎樣的轉學生」的古泉一樹也加入了。於是新同好會SOS團成立。而其目的就是「找出外星人、未來人,以及超能力者,然後跟他們一起玩!」。

另外,其實被春日收集來的長門有希、朝比奈實久瑠、古泉一樹三人,正是貨真價實的外星人、外來人、超能力者。他們各自被所屬的組織送到春日身邊,並被命令觀察及監視春日在下意識作出的、改變世界的能力。阿虛則作爲被春日選中的人,也就是說對春日來説是類似「鑰匙」的存在。他也在了解了其他幾人的身份後,與他們一起處理春日在無意識中引起的異常事態。

登場人物

涼宮ハルヒシリーズの登場人物では、谷川流のライトノベル作品『涼宮ハルヒ』シリーズおよび同作のアニメ版である『涼宮ハルヒの憂鬱』の登場人物について記述する。

  • 特に断りが無い限り年齢・学年は物語開始時。第9巻『分裂』より進級している。主人公キョン他フルネーム・本名がない人物は設定されていない。
  • 「声:」はアニメ・ゲーム・ドラマCDにおける声優。

SOS団

キョン
(本名不明、声:杉田智和
本作の主人公。県立北高校1年5組(第9巻『分裂』より2年5組)の男子生徒であり、SOS団団員その1。全作品を通しての語り手であり、読者を意識してのツッコミ役も兼ねる。やたらに涼宮ハルヒ絡みの厄介ごとを背負い込む苦労人で、「やれやれ」が口癖(一回「やれやれ」というセリフを封印しようと試みるが失敗に終わった)。あまり自己主張こそしないが、洞察力や直観力に関してはハルヒに劣らず明晰であり、古今東西の故事や偉人の言動をたびたび引用する衒学家でもある。ただし、学業の成績はSOS団で一番悪い。危機的状況に陥っていても冷静な面があり、気を失う間際に言われたセリフを一言一句間違えず覚えるという器用なこともした。
本名は作中で呼ばれたことが一度もないため不明[2]。「キョン」というのは叔母に付けられ、妹が広めたあだ名で、本名は明かされていない。佐々木(後述)によれば「読み方からキョンというあだ名を連想できないが、文字は連想でき、どことなく高貴で壮大なイメージを思わせる」名前であるらしい。
物語上で発生するほとんど全ての事件に立ち会う。またその一部は彼が遠因になっている。そのため、読者は常にキョンの目線で物語を追体験し、彼を通して物語の情報を得ることになる。家族構成は両親と妹。
性格は理屈っぽく、よく愚痴をこぼすところがある。文句を言いつつも人付き合いはよく、お人好し。限度を超えて暴走するハルヒを叱ろうとしたり、長門を処分しようとした情報統合思念体に啖呵を切るなど、熱い一面も持っている。
女心には鈍感。しかし硬派というわけでもなく、さらりと長門やみくるといった女性陣に可愛い、などと言ったりする。今のところ、特定の相手に恋愛感情を表明していないが、みくるに対してはその愛らしさを毎回語っており、長門には全幅の信頼を寄せ、作中で彼女ら2人を「両手に花」や「ジャンルの違う女神」などと表現しており、その好感が伺い知れる。その一方でハルヒに対しても憎からず思っている。好みの髪型はポニーテール。また、眼鏡はない方が好き。古泉のことは、今(『分裂』の時点)ではそれなりに信頼しているようである。
古泉によると間違いなく普通の一般人であるらしい。しかし、ハルヒに選ばれた人間として、また対ハルヒの切り札として、涼宮ハルヒを取り巻く各組織からは「鍵」として重要視されている。事実、SOS団内でハルヒに対して意見できる人間はキョンだけである(他のメンバーはほとんど意見しようとしない)。
当初はSOS団の中でも一般人として傍観者的な立場を決め込んでいたが、第4巻『消失』の事件で世界が超常現象とは無縁のかつての平凡な日常生活に戻ったことで、SOS団の日々を楽しんでいたことに気づき、そのことを受け入れた。
ジョン・スミス
第3巻『退屈』収録の「笹の葉ラプソディ」で、3年前の七夕の夜に時間遡行したキョンが、当時中学1年生のハルヒに対して名乗った偽名。このときのハルヒとジョンの運命的な出会いがSOS団結成の遠因となった。「世界を大いに盛り上げるための涼宮ハルヒの団」という名称自体も「世界を大いに盛り上げるためのジョン・スミスをよろしく!!」という発言が元と思われる。
ハルヒは「ジョン=キョン」という事実に気づいていないが、初めてキョンと会話をした際「あたし、あんたとどこかで会ったことがある? ずっと前に」と、それを疑うような発言をしている。
第4巻『消失』において、キョンは改変された世界のハルヒに対してこの名前を使用し、世界を修復するチャンスを得た。以後この名前は、ハルヒの力を目覚めさせる切り札として封印している。
ちなみに「ジョン・スミス」(John Smith) とは、英語圏におけるありふれた名前であり、日本で言うところの「山田太郎」に相当する。


涼宮 ハルヒ
(すずみや はるひ、声:平野綾
本作のヒロイン。北高1年5組(第9巻『分裂』より2年5組)の女子生徒にしてSOS団団長。黒髪黒目(アニメではやや茶色、原作イラストでも巻が進むごとにそうなりつつある)。キョンと同じクラスで、キョンのすぐ後ろの席に座る(何度席替えをしてもハルヒの能力のためか位置関係は不変)。入学当初は腰まで伸びるストレートヘアだったが、現在は肩にかかる程度の長さで揃え、黄色いリボン付きカチューシャを着けるのが定番になっている。
頭脳明晰で容姿端麗であるため、地の性格が露呈する以前の東中時代は多くの男子に告白され、OKしてはすぐにフっていた(谷口曰く最短5分、最長でも1週間)。身体能力も極めて高くあらゆることに才能を見せるが、性格自己中心的傍若無人猪突猛進唯我独尊かつ変人。感情の起伏が激しく、情緒不安定になりやすい。退屈を嫌っており、何か面白そうなことをいつも探している。気が短く飽きっぽい。一般常識が著しく欠如しているように見えるが、実は意外と常識的かつ理性的な一面もある。
「恋愛感情は病気の一種」という持論を持つが、キョンに本気で怒られると落ち込んでしまったりする。キョンのことは憎からず思っている様子。その一方で、キョンが長門ばかりを見つめていることに目敏く気づいてキョンを問い詰めたり、みくるの髪型をポニーテールにしようとしたときにキョンがみくるをぼんやりと見つめているのに気づいて止めたり、キョンの過去の恋愛のことを気にしたりと意外に嫉妬深い面を持つ。キョンと2人で閉鎖空間に行った原因は、みくるとキョンがいちゃついていた(ように見えた)ことに対する嫉妬も要因の一つであり、深層心理で彼を強く求めていることも示唆されている。ちなみに意外にも「他人の恋愛には手を出すつもりはない」と発言している。
実はにもなぞらえられるほどのとてつもない力を持っており、その力はどんな非常識なことでも思ったことを実現させてしまう。だが本人はそれに全く気付いておらず、無自覚の内にそれは行われ、キョン達は毎度それに翻弄されている。その力の及ぶ範囲、期間などはハルヒの機嫌や望みの強さに影響されるため、法則性がない。なお、彼女の能力が際限なく発揮されたりせず、世界がいまだにバランスを保っている点について、古泉は彼女自身が奇抜な言動に反し常識的な精神をしており、不可思議な物事を心のどこかで否定しているからであると推測している。一方で、みくるはハルヒの『現在』を変える力は世界を変えるものではなく、最初からそうであった超自然的存在を無自覚に発見するものだとしており、組織によって見解は異なっている。
4年前の中学1年の頃に何か(「情報の爆発」や「時空の断裂」や「超能力者の発生」を引き起こすようなこと)をしたらしいが、詳細は不明。
長門 有希
(ながと ゆき、声:茅原実里
北高1年6組(第9巻『分裂』より2年)の女子生徒にして唯一の文芸部員。ハルヒが文芸部室を乗っ取った際、SOS団団員その2として組み入れられた。ハルヒ曰く「SOS団に不可欠な無口キャラ」。無口で無表情で無反応で無感動だが、知識欲、食欲は旺盛で読書を好み、いつも分厚い本(当初は『ハイペリオン』シリーズなどのハードSF、後には文学に限らず様々な専門書まで)を読んでいる。感情表現に乏しく、表情の変化はキョンしか判らないほど少ない。口を開いても淡々と短い言葉でしか話さない。ほとんどの場面で北高指定の制服を着ていて、冬場はその上にダッフルコートを着ている。起伏のない体型をしていて、みくるとは対照的。
キョンに好意を抱いているようで、キョンの言うことなら素直に従うだけでなく、最終的な決定権を委ねることも多く、更にはキョンの過去の恋愛に関する自伝小説を盗み見したりもした。当初はメガネを着用していたが、第1巻『憂鬱』でキョンに「眼鏡をしていないほうが可愛いと思うぞ」と言われて以来かけなくなった。
彼女の正体は、情報統合思念体によって造られた、対有機生命体コンタクト用ヒューマノイドインターフェースであり、簡単に言えば宇宙人。ハルヒの能力が活性化した、『憂鬱』の舞台になった時間より三年前頃に生み出された。キョンたちが3年前に遡行した際も現在と変わらないような姿をしていたことから、身体的成長という概念があるのかは不明。平時の動作は極めて少ないが、環境情報を改竄することができるため、いざというときには常識の範疇を越える身体能力を発揮する。情報操作時にSQLを使用していると思われるセリフがある。SOS団の中でも飛び抜けて万能であるため、メンバーの信頼も厚い。長門に生まれたある“感情”が原因で第4巻『消失』の事件を引き起こしてしまい、以後キョンは長門を気に掛けるようになった。
入学当初は情報統合思念体から与えられた多くの情報操作能力を所有していたが、より自由に活動をしたいという思いから、自らの能力を意図的に消失させて人間らしい一面を手に入れている。いつか長門が普通の女子高生になる日は遠くないとキョンは推測しており、それを願っている。
第5巻『暴走』からはコンピュータ研究部に準部員としてたまに訪れている。第9巻『分裂』では自作パソコンを置いており、そのコンピ研部長曰く「世界最強にコンピュータと相性のいい逸材」。キョン曰く恐ろしくうわばみであるらしい。
第4巻『消失』のあとがきにて、作者の谷川流が高校時代に所属していた文芸部のただ一人の部員で、メガネを掛けた理知的な女子生徒について語っており、彼女が長門のモデルとなった人物と思しいが今の所は明らかではない。
朝比奈 みくる
(あさひな みくる、声:後藤邑子
北高2年(第9巻『分裂』より3年)の女子生徒にして、SOS団副々団長兼書記。ハルヒが「ロリ巨乳萌えマスコット的キャラ」として拉致してきた。元々は書道部に在籍していたが、ハルヒによって退部させられ、SOS団付きのメイド兼マスコットとなる。
真面目で気が弱い性格。特に長門有希に対しては恐縮し遠慮がちな態度を取る。ハルヒにいいようにオモチャにされ、毎回様々なコスプレバニーガールメイドなど)をさせられるが、健気に耐えている。しかし今では強制されたはずのメイドやお茶くみについて勉強したりと、現在の立場をそれなりに楽しんでいる。バレンタインデー(の翌日)に行ったイベントで巫女に扮し、団の活動費を調達した功績をふまえ、副々団長に任命された。左胸の上に星形のほくろがある。運動神経はよくない。
その正体は、はるか未来から来た未来人で監視係だが、まだ研修生以下の見習いレベルでほとんど権限が無い。未来から来たわりには何一つ状況を知らないことが多く、パニックに陥ることもしばしば。長門や古泉のように特別な力というものもほとんどなく、限定的な時空移動しかできない(しかも任意ではなく申告制)ため、能力的にはほとんど普通の人間である。また、持っている知識は現代のそれとはズレがあり、今の時代では当たり前のことも知らないことが多い。未来人である以上いずれは元の時代(未来)へ帰らねばならず、別れで悲しい想いをしないようにと現代では誰とも恋愛しないと決めているが、キョンのことが若干気になる存在となっている。
朝比奈さん(大)
みくるの数年後の姿(長門曰く「異時間同位体」)で、現在よりさらに巨乳。第1巻『憂鬱』から度々登場し、第3巻『退屈』収録の「笹の葉ラプソディ」以降は「朝比奈さん(大)」として、現在の「朝比奈さん(小)」と区別されている。朝比奈さん(小)からかなり昇進したらしく、朝比奈さん(小)にとって伝えることが禁則事項となっている情報をキョンに教えることもある。
第1巻『憂鬱』では本人曰く教師風の服装で登場しており、その後もその服装で登場している。
説明のない不可解な行動を取ることが多く、キョンたちをしばしば困惑させる。基本的にキョンや長門の前にだけ出現し、朝比奈さん(小)には存在自体が秘密になっている。古泉の前には、意見の相違が原因であるのかは不明であるが姿を現したことはない。
第7巻『陰謀』の終盤で、朝比奈さん(小)に対するあまりの扱いの悪さに、(実際に発言されてはいないが)キョンの不興を買ってしまった。なお、朝比奈さん(小)(大)ともに長門を苦手としている。
自分の胸元に星型のほくろがあることをキョンに口走ってしまった。
古泉 一樹
(こいずみ いつき、声:小野大輔
北高1年9組(第9巻『分裂』より2年9組)の男子生徒にして、SOS団副団長。5月という半端な時期に転入してきたことから、ハルヒに「謎の転校生」としてSOS団に勧誘された。在席している1年9組は理数系の特別進学クラスであり、頭も運動神経も良く、美形でもあり(キョン曰く「適当なポーズをとらせてスーパーのチラシにモデルとして採用したらコアなファンがつきそうなルックス」「女子高生の5人に1人は振り向く」)、学校でも女子からの人気は高いようだ。SOS団夏休み合宿での功績により副団長に任命される。いつも微笑を浮かべ穏和な物腰をしている。同級生に対しても常に敬語を使うが、そうした演技を強いられる立場についての不満をキョンに漏らしたこともある。
正体は、一種の超能力者であり、その集団である「機関」に所属する。ハルヒの精神状態の不安定が原因で発生する「閉鎖空間」への侵入と、その中で破壊活動を行なう神人を倒す能力をもつ。超能力者と言っても上記以外の特殊能力はなく、閉鎖空間やそれに準じた異空間でなければ能力を発揮できない。職務に関連してハルヒの精神面に気を配っており、彼女の内心をそれとなくキョンに伝えることもある。ハルヒを刺激することを避けるため、基本的にイエスマンで、ハルヒには自分の意見をあまり言わずに曖昧な態度を取ることが多い(それはみくる、長門も同じ)。ただし、本人曰く、現在の性格や表情などは「ハルヒの願望」に沿った演技であるらしい。ボードゲームカードゲームなどのアナログゲームが好きらしいが、その割に弱く、キョンにはいつも負かされている。
SOS団では「解説役」のポジションにあるが、毎回キョンには自分の推論をもっともらしく話したり、煙に巻くような言動をとることが多い。しかし何か問題が発生した時には、キョンと長門と共に解決策を講じる。当初はSOS団のメンバーに対して「あくまで観察対象」といった態度を取って(所属する「機関」の方針「現状維持」に従っている)一歩引いたところからハルヒらを観察していることが多く、キョンとは険悪な雰囲気になることも少なくなかった。だが最近では両者とも随分うち解けたようである。また、ハルヒについては「魅力的に思う」などの好意的な発言を多々残しており、彼女に関してはそれなりに好意を抱いている節がある。第7巻『陰謀』にて「自分も初対面時には予想もできなかったほどの好意をSOS団に抱いている」と述べ、さらに今や自分の所属団体は「機関」ではなく、SOS団という少数派ではないかと考えるようになりつつあるとまで言っている。その上、第5巻『暴走』の「雪山症候群」の作中で、「(今後SOS団に危機が迫った際には)一度だけ「機関」を裏切って、あなたに味方します」とまで発言している。


北高相關人物

朝倉 涼子
(あさくら りょうこ、声:桑谷夏子
1年5組の女子生徒で委員長。住んでいる所は長門と同じマンションの505号室。美人で人当たりのよい優等生であり、男女を問わず生徒からの人気も高い。しかし、その正体は長門と同じく情報統合思念体に造られた対有機生命体コンタクト用ヒューマノイド・インターフェースであり、急進派に属する。もともとの役割は長門のバックアップであったが、ハルヒが起こす情報爆発を観測するために独断でキョンの殺害を企てる。これを阻止するために現れた長門との戦闘の末に敗れ消滅し、情報操作により、急遽カナダへ引っ越したことにされた。
第4巻『消失』の改変された世界で、暴走前の状態で再登場。改変により無力になった長門を気に掛け、守ろうとする態度をとる。キョンがこの長門に時空を再改変するよう説得中、彼を刺突する。最終的には、未来から来た長門に再び消滅させられる。
鶴屋さん
(つるや - 、声: 松岡由貴
2年生(第9巻『分裂』より3年)の女子生徒。朝比奈みくるの同級生で友人、SOS団名誉顧問でもある。テンションは常に高めでノリがよく、面白いことが大好きなのでハルヒとも気が合う。「めがっさ(とてもの意)」「〜にょろ」等の独特な言い回しを用いる。
実家は金持ちの名家で、実は古泉の所属する「機関」のスポンサーのひとつでもある。武術を習得しているらしく、訳あってみくるに無理に迫ったキョンを返り討ちにするほどである。
ハルヒ達の置かれている状況をそれなりに勘付いていると思われるが、あくまでも友人としてのポーズを貫き、自身は傍観者であると決めている。第7巻『陰謀』では、鶴屋家所有の山(通称・鶴屋山)から掘り出された不思議な出土品(オーパーツ)にかこつけて、キョンに「未来人か宇宙人だったら、どっちがいい?」と意味深な問いかけをした。
谷口
(たにぐち、声: 白石稔
1年5組(第9巻『分裂』より2年5組)の男子生徒。キョンの悪友で(成績は常に仲良く赤点ギリギリ)、ハルヒの中学からの同級生。ハルヒとクラスが中学から高校2年までの5年間連続して一緒で、そのためかハルヒの生態に詳しい。ハルヒに興味を持ちつつあったキョンに対して、中学時代にハルヒが行った奇行の数々を淡々と語り、「もしあいつに気があるんなら、悪いことは言わん、やめとけ」と忠告している。
軽い性格でナンパ癖があり、女の子を勝手にランク付けしたりと、本人はプレイボーイを気取っているが実際は全くモテず、持論を語ってもキョンや国木田には全く相手にされない。彼女ができたこともあったが、その後の詳細は不明。そんな性格が災いしてか、キョンやハルヒにはよく「アホの谷口」と呼ばれる始末。しかし、無感動な長門に「面白い人」と言わせたことのある人物でもある。
たまにSOS団のイベントに駆り出されるが、口では文句を言いつつも、わりと楽しんでいるようである。
ツガノガク版のハルヒにはアホ毛無しの谷口がしょっちゅう登場していたが、アニメの谷口には何故かアホ毛があった。アニメでは放送第10話の忘れ物を取りに来るシーンでの鼻歌「WAWAWA忘れ物〜」が反響を呼ぶ事になり、ファンの一部でカルト的な人気を誇る(余談だが、前記の台詞は声優・白石稔によるアドリブである)。
第7巻まで、キョンと赤点すれすれだった。
国木田
(くにきだ、声: 松元恵
1年5組(第9巻『分裂』より2年5組)の男子生徒。キョンの中学からの友人。成績は良い。SOS団のイベントにたまに駆り出される。SOS団の活動に否定的な谷口とは違い、やや肯定的である。
阪中
(さかなか)
1年5組(第9巻『分裂』より2年)の女子生徒。犬好きのおっとりとしたお嬢様。語尾に「〜のね」と付けることが多い。
第4巻『消失』にて苗字のみ登場。その後、第8巻『憤慨』収録の「ワンダリング・シャドウ」で初登場。
岡部先生
(おかべ - 、声:柳沢栄治
1年5組(第9巻『分裂』より2年5組)の担任教師で、ハンドボール部顧問。キョンや谷口などの成績不調者に個人的に面談の場を設けるなど、生徒のことはわりと親身に考える方のようで、キョンは比較的彼に好印象を抱いている。ハルヒ曰く「ハンドボールバカ」。
コンピュータ研究部部長
(本名不明、声:小伏伸之
2年生(第9巻『分裂』より3年)の男子生徒。文芸部室の2つ隣にある、コンピュータ研究部(コンピ研)の部長。
ハルヒに新機種のパソコンを強引に奪われ(みくるへのでっち上げセクハラ写真を取られ、部員ともども脅迫された)、その後もハルヒにいいように扱われ続けている。長門を天才的なプログラマーとして尊敬している。
第3巻『退屈』収録の「ミステリックサイン」、第5巻『暴走』収録の「射手座の日」、第9巻『分裂』に登場する。
『分裂』では、長門に文芸部と兼部してもらいコンピ研部長になってもらおうと考えている、とキョンに語っている。
喜緑 江美里
(きみどり えみり、声:白鳥由里
2年生(第9巻『分裂』より3年)の女子生徒。生徒会役員で、執行部筆頭と書記を兼任している。以前、SOS団に行方不明の彼氏(コンピ研部長。ただし、実際には顔見知りですらない)の捜索を依頼した「悩み相談者第1号」でもある。
その正体は、長門有希や朝倉涼子と同じく、情報統合思念体に造られた対有機生命体コンタクト用ヒューマノイド・インターフェース。古泉は「一度暴走を起こした長門の監視役」と推測している。
作中の容姿や台詞から、穏健派に所属しているのではないかと考えられているが、実際に彼女がどこの派閥に属しているかは現時点では確認されていない。
第3巻『退屈』収録の「ミステリックサイン」で初登場。第8巻『憤慨』収録の「編集長★一直線!」、第9巻『分裂』にも生徒会長と共に登場している。生徒会長がいるところには喜緑さんが登場する。
生徒会長
(本名不明)
2年生(第9巻『分裂』より3年)の男子生徒。冷徹・陰湿な生徒会長で、SOS団を疎ましく思っているように見えるが、その実態は「機関」の外部協力者で、「涼宮ハルヒが望む生徒会長らしい生徒会長」を演じている。その仮面の下はかなり含むところがあり、その裏側を隠している不良ではあるが、本来の性格はある意味で「非常に正直」でもある。
第8巻『憤慨』収録の「編集長★一直線!」で初登場し、第9巻『分裂』にも喜緑江美里と共に登場する。
ENOZ
(エノッズ)
第6巻『動揺』の「ライブアライブ」に登場するガールズバンド。原作では3人組であったが、アニメでは4人となった。詳しくはENOZの項を参照。なお、「ENOZ」の名称があるのはアニメ版のみで、原作においては名称は設定されておらず、登場人物の名前も明かされていない。
榎本 美夕紀(えのもと みゆき、声:門脇舞):担当はボーカル
中西 貴子(なかにし たかこ、声:永田亮子):担当はギター
岡島 瑞樹(おかじま みずき、声:広江美奈):担当はドラム
財前 舞(ざいぜん まい、声:中山さら):担当はベース

其他

キョンの妹
(本名不明、声:あおきさやか
キョンの妹で小学5年生(第9巻『分裂』から6年生)。兄のことを「キョンくん」と呼び(キョン自身は妹からそう呼ばれるのを嫌っている)、そのあだ名を定着させる一因となった。猫のシャミセンを「シャミ」と呼びお気に入りの様子。ハルヒのことは「ハルにゃん」長門は「有希っこ」(どちらも鶴屋さんが出所)と、人生の先輩を尊崇しようとする概念を持たない小学生。キョン曰く「とにかく耳に届いた愛称をすぐさま採用してしまう」。
シャミセン
(声:緒方賢一
キョンの家の飼い猫。文化祭の映画制作中に、悪い魔法使いの使い魔としてハルヒが適当に選んだノラ猫(珍しいオスの三毛猫)であり、名前もその時に付けられた(猫の皮は楽器の三味線の材料として用いられることから)。その後、キョンの家で飼い猫として暮らすようになる。撮影の期間中は人語を話したり、凍結された情報生命体を長門の手によって体内に宿すことになるなど、飼い主同様事件に巻き込まれることが多い。また、人語を話したときの声はキョン曰く「朗々たるバリトン」だった。
多丸 圭一
(たまる けいいち、声:井上和彦
多丸 裕
(たまる ゆたか、声:森川智之
森 園生
(もり そのう、声:大前茜
年齢不詳だが車を運転していたことから免許が取れる年齢であることがわかる。
新川
(あらかわ、声:大塚明夫
以上4人、いずれも古泉の属する「機関」の組織員たち。各々の上下関係は不明。「孤島症候群」「雪山症候群」などでの(ハルヒ達への)設定は、森と新川はそれぞれ多丸圭一のメイドと執事であり、多丸裕は多丸圭一の弟とされている。
管理人
(声:青野武
登場は第1巻『憂鬱』のみ(第4巻『消失』にて名前が出る)。朝倉涼子や長門有希がすむマンションの管理人。耳が遠い。
大森 栄二郎
(声:平松広和
第2巻『溜息』に登場。大森電器店店長。SOS団の映画のスポンサーの一人であり、撮影用のテレビカメラを提供した。
アニメオリジナルエピソード『サムデイ イン ザ レイン』にも登場し、次回作のスポンサー料として、SOS団にストーブを提供した。ちなみに、店の売り上げはあまり芳しくない様子。
ハカセくん
(本名不明)
ハルヒの家の近所に住んでいる礼儀正しい少年。ときおりハルヒが臨時の家庭教師となり彼の家で勉強をみている。
「ハカセくん」はキョンが命名したあだ名である。朝比奈みくる(の組織)の未来にとって、重要な人物らしい。おそらくTPDDの発明者、もしくはそれに関わった人物だと思われる。
中河
(なかがわ)
第6巻『動揺』収録の「ヒトメボレLOVER」に登場。私立男子高1年でアメフト部部員。背番号は82。中学3年生の時、キョンとはクラスメイトだった。ある理由から長門に一目惚れしてしまうことに。
吉村 美代子
(よしむら みよこ)
キョンの妹の親友で、通称「ミヨキチ」。第8巻『憤慨』収録の「編集長★一直線!」において文芸部の会誌を作る際、キョンが執筆した私小説的恋愛(?)小説の登場人物として登場。とても小学生には見えないほど大人びた、線の細いすらっとした体型の美人で、キョン曰く「あと五年も待てば、朝比奈さんの対抗馬になっているかもしれん」人物。
佐々木
(ささき)
第9巻『分裂』にて登場。キョンの中学校の友人であり、古泉に似た独特な喋り方が特徴だが、古泉曰く「十人中八人が一見して目を惹かれる実に魅力的な女性」。本人にはその自覚がないが、涼宮ハルヒと同様に閉鎖空間を発生させている。ただし、佐々木のそれはハルヒのものとは若干異なり、常に発生しているが中に神人はいない。ハルヒの閉鎖空間は灰色で太陽の光すらない空間なのに対し、佐々木の閉鎖空間はクリーム色をとことん希釈したような、光に満ちた空間であり、ハルヒのそれと違い、非常に安定したものであるという。
話し相手が男友達の時のみ、一人称が「」となり、喋り方が変わる(ハルヒに対しては普通に話していた。さらにその際に「面白いキャラだが、不自然に作っている感じがする」とハルヒは言っていた)。
中学時代にキョンと学習塾が同じで、塾に行くときはキョンが佐々木を自転車の後ろに乗せて通っていたため周りから誤解されている。今までキョンが「変な女が好き」といわれる原因となった人物。
藤原
(ふじわら)
第7巻『陰謀』で初登場し、第9巻『分裂』に再登場。再登場時、キョンに「名を名乗れ」と言われ、佐々木に諭されたのち「藤原とでも呼ぶがいい」と言ったことから、偽名である可能性が高い。
朝比奈みくるとは別の組織に所属する詳細不明の未来人。現在とは地続きだがみくるとは別の未来からやって来ており、みくるの組織とは敵対しているように思われる。
橘 京子
(たちばな きょうこ)
第7巻『陰謀』で初登場し、第9巻『分裂』で再登場(『陰謀』では名前は出ていなかった)。髪型はツインテール。みくる(みちる)を誘拐した犯人のうちの一人で、「機関」の敵対組織の幹部。
佐々木が作り出す閉鎖空間に入れる超能力者で、佐々木こそがハルヒの持っている力の本来の持ち主と主張している。ハルヒのSOS団に対抗意識を持っているのか、佐々木、藤原、周防と自分を一つの集団にまとめようとしているが、少し空回り気味。
周防 九曜
(すおう くよう)
第9巻『分裂』で登場。天蓋領域が遣わしたTFEI端末。長門同様無口だが、沈黙を表す文が原作では長門が「……」(三点リーダ)で表されるのに対し九曜は「――」(ダッシュ)で表される。
長門を始めとする情報統合思念体が創り出したTFEI端末よりも出来が悪い様子。実際のところスペックは不明だが、情報統合思念体のTFEI端末達に比べても尚、著しく人間味に乏しい(キョンと初めて会った時はまともに会話すら出来ていなかった)かなりエキセントリックな性格をした個体。それは、長門有希の能力を以ってしても意思の疎通を行うことが殆どできないほどらしい。

用語

SOS団(エスオーエスだん)
正式名称は「界をいに盛り上げるための宮ハルヒの」。涼宮ハルヒが結成した同好会未満の集団で、目的は「宇宙人や未来人や超能力者を探し出して一緒に遊ぶこと」。主な活動内容は市内の不思議探索や非常識的な事件の相談などだが、ハルヒの思い付きで行動する事が多く、学校行事の他に町内でのイベントの参加・アルバイトなど多岐に渡る。活動がない放課後やハルヒ不在時でも団員は集合する事があり、その際は各々の趣味等で時間を過ごしている。
正式な部室はなく、文化部の部室棟にある文芸部室を占拠している。備品のほとんどはハルヒがどこからか調達(強奪)してきた物や、団員の私物である。なお、キョンが同好会申請をした(その際の正式名称は「徒社会を援する界造りのための奉仕体」とした)が、学校の認可は下りていない。
古泉曰く、SOS団の部室も異空間化されており、何種類もの様々な要素や力場がせめぎ合い、打ち消し合って飽和状態にあるので、はた目には通常空間と何ら変わりはないらしい。
SOS団のウェブサイトもある。(これはハルヒがキョンに作らせたものである。)そこにはハルヒのデザインしたシンボルマークがあり、本作のマルチメディア展開でもよく使用されている。これに関しても非日常的な騒動が持ち上がったため、密かに長門が描き直して、現在は「ZOZ団」となっている。この事件は第3巻『退屈』収録の「ミステリックサイン」で語られている。
「世界を~」のくだりは、3年前の七夕に、第4巻『消失』の改変世界から脱出してきたキョンが、東中の校庭に謎の幾何学模様を描き終えて帰宅する3年前のハルヒに向かって遠くから叫んだ、「世界を大いに盛り上げるためのジョン・スミスをよろしく!」という台詞から来ている。(この謎の幾何学模様は、第3巻『退屈』収録の「笹の葉ラプソディ」で朝比奈みくると共にやって来たキョンが一緒に描いたもの。この時、彼は「ジョン・スミス」と名乗った。)
『「涼宮ハルヒの憂鬱SOS団ラジオ支部」番外編CD Vol.2』ではSOSは「カンドアルバムのープニングでサービスしてセールスに貢献するための宮ハルヒの団」とされ、『「涼宮ハルヒの憂鬱SOS団ラジオ支部」番外編CD Vol.3』では「ングルベルをいに盛り上げて寂しさもろとも冥王星ごとっとばせの団」とされている。
コンピュータ研究部(コンピ研)
文芸部室の二つ隣にある文化系クラブ。部長以下3名が在籍。SOS団にパソコンを提供している(強奪されている)。
ハルヒが強奪した最新型パソコン返還を賭けて自作のPCゲームで対戦をしたが、イカサマを見抜かれて惨敗したため、SOS団第二支部と化している。

宇宙人関連

情報統合思念体(じょうほうとうごうしねんたい)
全宇宙に広がる情報系の海から発生した、超高度な知性を持つ情報生命体。実体を持たず、有機生命体と直接コミュニケーション出来ないため、長門有希や朝倉涼子、喜緑江美里のような対人間用インターフェースを作った。
「統合」思念体といってもその意志は一つではなく、様々な思惑が交錯しているらしい。そのため、様々な派閥が存在する。長門有希が属する『主流派』、朝倉涼子が属する『急進派』、喜緑江美里が属する『穏健派』などがある。
情報爆発(じょうほうばくはつ)
朝倉涼子によるキョンの殺害計画実行後、ハルヒの急変によって観測されると思われる現象。殺害計画が失敗し、詳細は不明。
情報フレア(じょうほうフレア)
ハルヒが中学1年時に情報統合思念体が地球で観測した謎の現象。
TFEI端末(ティーエフイーアイたんまつ)
長門や朝倉のような情報統合思念体の対有機生命体コンタクト用ヒューマノイド・インターフェースに「機関」が付けた略称。端的に言えば、「宇宙人が作ったアンドロイド」。TFEIが何の略称であるかは不明。
広域帯宇宙存在(こういきたいうちゅうそんざい)
情報統合思念体とは起源を異にする存在。思考プロセスが完全に違い、通常手段での相互理解は不可能。その為、長門達と同等の機能を持つTFEIを生み出して接触を図ると思われていたが、第9巻『分裂』にて九曜を遣わした。第5巻『暴走』収録の「雪山症候群」で、SOS団を閉じ込めた謎の洋館の建つ空間の主。
天蓋領域(てんがいりょういき)
広域帯宇宙存在に、情報統合思念体が暫定的につけた名称。
無限ライオン
地球外生命。ザ・スニーカー2007年10月号『涼宮ハルヒちゃんの憂鬱』初出。

未来人関連

未来人(みらいじん)
「未来」から来た調査員。朝比奈みくる、藤原など(ただし、みくると藤原の未来は別)。いくつにも分岐する未来のうち、自分達の属する未来へと向かうように歴史を調整することを目的としている。
時間震動(じかんしんどう)
時空震とも呼ばれる。時間平面に力が加えられ、変異する際に発生する時空の揺れのような現象であると予想される。ハルヒの中学1年時に発生した大きな時間震動はハルヒが起こしたと考えられているが、一人の人間が時間平面に干渉するということは通常では考えられず、詳細は謎である。長門がハルヒの力を利用して時空改変・再改変した際にも強力な時空震が発生した。
時間平面理論(じかんへいめんりろん)
時間は連続性のあるものではなく、その時間毎に区切られたもの(アニメーションを構成する静止画の集まりのようなニュアンス)であるとする未来の理論。大元の基礎概念は、ハルヒが気まぐれに書いた理論に基づく。
TPDD
「タイム(Time)・プレーン(Plane)・デストロイド(Destroyed)・デバイス(Device)」の略。「時間平面破壊装置」。航時機とも呼ばれ、みくる達「未来人」が時間移動の際に使用する。平たく言えばタイムマシンにあたり、デバイスと言っても物理的な装置ではなく、概念的な存在であるというが、第3巻『退屈』収録の「笹の葉ラプソディ」ではみくる(小)が一度「紛失」している。キョンがみくると共に使用して時間移動した際には、キョンが吐き気を催した。
異時間同位体(いじかんどういたい)
異なる複数の時系列において、同一のものとして存在する個体に長門がつけた呼称。朝比奈みくる(小)、(大)、(みちる)などが挙げられる。
既定事項(きていじこう)
未来人が使用する用語。単に(未来人からみて)過去に起こった出来事を指すものではなく、各未来人派閥にとって有益な結果に繋がる行動が「既定」事項とされる。
禁則事項(きんそくじこう)
主に未来人が使用する用語。単に「禁則」とも呼ばれる。未来に関する情報や現代では未到達な知識など、過去の人間には教えてはいけないことを指す。未来人は、航時機に乗る際に強力な精神操作を受け、禁則事項は口にできないようになっている。キョンが朝比奈みくるに質問することのほとんどが禁則事項に該当するため、この物語での時空設定は、非常に厳しいものと言える。
『憤慨』では、キョンに「魂はあるのか」と聞かれた際に長門も使用している。

超能力者関連

超能力者(ちょうのうりょくしゃ)
作中における「超能力」は、古泉の他、世界でもわずかな人間だけが持っている。涼宮ハルヒの発生させる閉鎖空間に侵入し、赤い球体に変化して神人を攻撃できるのが主な能力。普段は普通の人間と変わりない。
橘の所属する団体の超能力者は佐々木の閉鎖空間へ侵入できるが、佐々木の閉鎖空間には神人がおらず、攻撃能力を発動できるかは不明。
「機関」(きかん)
閉鎖空間に現われる神人を倒し、またハルヒの活動を監視するために結成された組織。古泉一樹らが所属する。
閉鎖空間(へいさくうかん)
ハルヒの精神状態が不安定になると、神人とともに出現する空間。出現する頻度も場所も不定。現実の空間と構成するものは同じだが、全体に灰色がかっている。通常、物理的な手段では侵入できない。特殊な能力を持つもの、もしくは特定の条件にあるものだけがそこに存在できる。放っておくとどんどん拡大し、最終的には現実世界と入れ替わってしまうとされている。「機関」の超能力者はこの空間の発生を察知でき、この空間でしか力を発揮できない(橘の所属する団体の超能力者は干渉不可)。
佐々木も閉鎖空間を持ち、ハルヒのものとは『恒常的に発生している』、『神人がいない』、『「機関」の超能力者ではなく橘の団体の超能力者が干渉できる』などの違いがある。
神人(しんじん)
閉鎖空間に出現する青い巨人。街を破壊して回っている。ハルヒの精神的ストレスが具現化したものと考えられ、彼女の心のわだかまりが限界に達すると出現する。超能力者たちが神人を消滅させると、閉鎖空間も消滅する。一連の現象はハルヒのストレス解消の役割を負っているというが、現実世界でストレスの原因を取り除かない限り発生自体を阻止することは出来ない。そのため、「機関」はしばしば彼女の気を紛らわせるためのイベントを用意している。

その他

異世界人(いせかいじん)
涼宮ハルヒが自己紹介で挙げた4つの属性のうち、唯一詳細が不明な属性。
局地的非侵食性融合異時空間(きょくちてきひしんしょくせいゆうごういじくうかん)
第3巻「退屈」のミステリックサインにおいて、長門が唱えた閉鎖空間と似て非なる空間。ハルヒが直接創造したものでなく、彼女の作ったSOS団のエンブレムがたまたま莫大な情報量をもち、それがある種の生命体を目覚めさせ、同生物が創造した空間であると長門は語っている。そのため、SOS団のエンブレムは長門に修正され、ZOZ団となっている。
非物質拡散性振動型感知音波(ひぶっしつかくさんせいしんどうがたかんちおんぱ)
ドラマCD「サウンドアラウンド」において、ハルヒが曲作りに熱を入れすぎたために発生した。この音楽を聞いた人の脳細胞にメロディーが永劫回帰するサーキットが作られるという現象を産む音のつながり。媒体を持たないので、厳密には音とは言えないとされている。
珪素構造生命体共生型情報生命素子(けいそこうぞうせいめいたいきょうせいがたじょうほうせいめいそし)
珪素に宿り意思を持つ情報生命体。宇宙から飛来し、宿主である珪素生命体が燃え尽きたため、ルソーなどの犬に取り憑いた。その後長門によって封印され、現在シャミセンに入れられている。

作品舞台

物語の舞台は、作者である谷川の出身地・現住所である西宮市。ハルヒやキョン達が通う県立北高等学校(北高)も、やはり谷川の出身高校である兵庫県立西宮北高等学校がモデルで、その他の風景も西宮市を中心とする阪神間に実在する風景を基に描かれているため、この地を訪ねるファンも多い(俗に「オタクの聖地巡礼」と呼ばれる)。しかし、席替えのくじを入れた空き缶は関西ではあまり馴染みのない鳩サブレーのものであった(アニメ版では神戸風月堂のゴーフルに変更されている)。アニメーション作中には甲陽園駅を模した駅(陽園駅)や阪急電車を模した列車、沿線の場所がふんだんに登場する。

時系列

涼宮ハルヒシリーズは、原作も時系列がばらばらに刊行されている。主だった作品タイトル順に並べると以下のようになる。学年は作品内での涼宮ハルヒの学年。

学年 時期 タイトル 収録巻
中学1年 7月 笹の葉ラプソディ(時間遡航時) 3巻『退屈』
涼宮ハルヒの消失(時間遡航時) 4巻『消失』
中学3年 3月 編集長★一直線!(キョンの小説) 8巻『憤慨』
高校1年 4~5月 涼宮ハルヒの憂鬱 1巻『憂鬱』
6月 涼宮ハルヒの退屈 3巻『退屈』
7月 笹の葉ラプソディ
ミステリックサイン
孤島症候群
8月 エンドレスエイト 5巻『暴走』
11月 涼宮ハルヒの溜息 2巻『溜息』
朝比奈ミクルの冒険 Episode 00 6巻『動揺』
ライブアライブ
サウンドアラウンド ドラマCD
『サウンドアラウンド』
射手座の日 5巻『暴走』
サムデイ イン ザ レイン アニメオリジナルストーリー
12月 涼宮ハルヒの消失 4巻『消失』
ヒトメボレLOVER 6巻『動揺』
雪山症候群 5巻『暴走』
猫はどこにいった? 6巻『動揺』
1月 朝比奈みくるの憂鬱
2月 涼宮ハルヒの陰謀 7巻『陰謀』
3月 編集長★一直線! 8巻『憤慨』
ワンダリング・シャドウ
高校2年 4月 涼宮ハルヒの分裂 9巻『分裂』
不明 10巻『驚愕』
番外編 不明 涼宮ハルヒ劇場 未収録
帰ってきた涼宮ハルヒ劇場

既刊一覧

  1. 涼宮ハルヒの憂鬱(2003年6月10日初版発行、ISBN 4044292019)
  2. 涼宮ハルヒの溜息(2003年10月1日初版発行、ISBN 4044292027)
  3. 涼宮ハルヒの退屈(2004年1月1日初版発行、ISBN 4044292035)
  4. 涼宮ハルヒの消失(2004年8月1日初版発行、ISBN 4044292043)
  5. 涼宮ハルヒの暴走(2004年10月1日初版発行、ISBN 4044292051)
  6. 涼宮ハルヒの動揺(2005年4月1日初版発行、ISBN 404429206X)
  7. 涼宮ハルヒの陰謀(2005年9月1日初版発行、ISBN 4044292078)
  8. 涼宮ハルヒの憤慨(2006年5月1日初版発行、ISBN 4044292086)
  9. 涼宮ハルヒの分裂(2007年4月1日発売、ISBN 9784044292096)
    • 日販調べの週間ベストセラー(文庫)最高第1位を記録した。[3]
  10. 涼宮ハルヒの驚愕(発売日未定)
文庫本未収録作品
ハルヒ劇場(『ザ・スニーカー』2004年8月号掲載)
SOS団の5人がファンタジー(RPG)な世界でハルヒが勇者、キョンが剣士、長門が盗賊、みくるが魔法使い、古泉が遊び人となって魔王に連れ去られた王子と王妃を助ける短編。
ハルヒ劇場 act.2(『ザ・スニーカー』2006年6月号掲載)
ハルヒ劇場の続き。SF風な世界で宇宙警察となってまたも王子と王妃を助ける冒険(珍道中)を描いた短編。ハルヒ劇場とハルヒ劇場act.2は第5巻『暴走』や第6巻『動揺』などにそれらの話の存在を示唆する内容が含まれてる。
サムデイ イン ザ レイン(『ザ・スニーカー』2006年8月号掲載)
原作者書き下ろしのアニメ脚本
ファンブック
オフィシャルファンブック 涼宮ハルヒの公式(2006年8月25日 ISBN 4-04-853991-4)

ドラマCD

サウンドアラウンド(2007年1月24日発売 ランティス LACA-5585)
原作6巻『動揺』の「ライブアライブ」後日談として、谷川流本人原案によって作られたドラマCD。 脚本:志茂文彦

漫画

『涼宮ハルヒの憂鬱』のタイトルでみずのまこと版とツガノガク版が、『涼宮ハルヒちゃんの憂鬱』のタイトルでぷよ版が存在する。

みずのまこと版

月刊少年エース』2004年5月号より連載されたが12月号で打ち切りとなった。9月号掲載分までは単行本となったが残りは発行されないとみずの本人がブログで公言している。打ち切りの理由は諸説あるが原作ファンの間で有力と言われているものに、『月刊少年エース』で連載していた最中のみずのが本作を題材にした同人誌[4]を角川書店に無断で発行した事が原因という説がある模板:要出典。全1巻。

ツガノガク版

『月刊少年エース』2005年11月号から連載開始。原作やアニメ版とは異なり、ほぼ時系列順に話が展開されている。なお、アニメ版でのオリジナル脚色が取り入れられているエピソードがあるほか、完全に漫画オリジナルのものもある。

同じ話の中でも絵が頻繁に変わることがある。

2巻の最後に収録されている回から絵柄が大幅に変わっており、特にキョンがほぼ原作に近い絵柄になった。

  • 『涼宮ハルヒの憂鬱』 1巻(2006年4月26日発売、ISBN 4047138118)
  • 『涼宮ハルヒの憂鬱』 2巻(2006年6月26日発売、ISBN 4047138312)
  • 『涼宮ハルヒの憂鬱』 3巻(2006年12月26日発売、ISBN 4047138851)
  • 『涼宮ハルヒの憂鬱』 4巻(フィギュア付属限定版:2007年6月9日発売、ISBN 4049007843 通常版:2007年6月26日発売)
  • 『涼宮ハルヒの憂鬱』 5巻(2007年10月26日発売、ISBN 4047139817)

ぷよ版

公式パロディ4コマ漫画。『月刊少年エース』2007年9月号から連載開始。また、『ザ・スニーカー』でも2007年10月号から連載開始。

ゲーム

トレーディングカードゲーム

テレビゲーム

模板:節コンピュータゲームの新製品

涼宮ハルヒの約束
プレイステーション・ポータブル用、バンダイナムコゲームス(バンダイレーベル)、2007年12月20日発売予定。ジャンルはアドベンチャーゲーム[5]
涼宮ハルヒの戸惑
プレイステーション2用、バンプレスト、2008年1月31日発売予定。ジャンルはシミュレーション・アドベンチャーゲーム[6]。操作する主人公はキョンとなる。SOS団でゲームを作ることが目的。
『涼宮ハルヒの憂鬱 (仮)』
Wii用、角川書店、発売日未定[7]

アニメ

2006年4月から7月にかけて、『涼宮ハルヒの憂鬱』(全14話)と題して放映された。原作の『憂鬱』のほか、『退屈』『暴走』『動揺』の一部、およびオリジナル・ストーリー(「サムデイ イン ザ レイン」)から構成される。このアニメ放送は原作の売上にも大きく影響を及ぼし、放送前後で売上が倍以上になった[8]。第2期の製作も決定している。

脚注

  1. {{#invoke:citation/CS1|citation |CitationClass=book }}
  2. 作者曰く「まともな名前をつけてもよかったんですけど、最初から最後までけったいなニックネームで呼ばれ続けるというのもマヌケでいいのではないかと。特徴に関しては、当初の予定では超能力者の一人にしようかと考えていたのですが、プロローグを書いている途中で何故か一般人になってしまいました。また、普通の少年とのことですが、ある意味思考形態はあまり普通ではないように思うんですけれども」。
  3. 文庫ランキングPHP研究所、2007年4月9日。
  4. みずのまこと主宰の同人サークル「名作ネットワーク」が2004年10月3日に頒布した本作を題材にした同人誌『自適悠々 ~落書読本~』。18禁であったことが原因という説もあるがこの同人誌は18禁ではない。
  5. バンダイナムコゲームス、ハルヒシリーズ初ゲーム化決定GAME Watch、2007年6月22日。
  6. SOS団がゲーム製作に挑戦! 『涼宮ハルヒの戸惑』ファミ通.com、2007年6月29日。
  7. 驚きました!何とPSP,PS2,Wiiでハルヒがゲームになります!涼宮ハルヒの憂鬱 特設ファンサイト、2007年7月1日。
  8. {{#invoke:citation/CS1|citation |CitationClass=book }}

関連項目

外部リンク

模板:Commonscat

模板:涼宮ハルヒシリーズ