Typemoon

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模板:同人

TYPE-MOON(タイプムーン)はクリエイタープロダクション・有限会社『ノーツ』のアダルトゲーム用ブランド。

ノーツは同人サークル「TYPE-MOON」のメンバーによって設立された会社であり(社名はメンバーの一人・奈須きのこの小説『Notes.』に由来)、「ノーツ=TYPE-MOON」と言える。代表は武内崇燃えゲーの分野においてはニトロプラスと双璧を成すと評されるゲームメーカーである。インターネット上では"TYPE-MOON"を直訳した「型月」(ひっくり返して「月型」とも)と呼ばれることもある。

同人サークルとしての歩み

株式会社コンパイルのグラフィッカーだった武内崇を中心に1999年結成。同年のコミックマーケットで制作を告知(以下における同人作品の発売日は、特記しない限りいずれもコミックマーケットでの頒布を基準日)し、2000年に体験版として『月姫 半月版』が発売され、 2000年12月29日に完全版になるビジュアルノベル月姫』が2500円で発売された。『月姫』は同人ゲームとしては空前の大ヒットとなり、同人ゲーム新時代の到来を感じさせた。TYPE-MOONは『月姫』発売後に解散する予定だったが、あまりにも反響が大きかった為、TYPE-MOONを存続させることを決意する。2001年1月21日には『月姫』のアドオンディスク『月姫PLUS-DISC』、2001年8月にはファンディスク『歌月十夜』も発売された。

2002年12月28日渡辺製作所との共同制作で、『月姫』の続編と言える対戦型格闘ゲーム+ビジュアルノベル『Melty Blood』を発売。当時の同人ゲーム界を代表する2大サークルの共演は、ゲームのクオリティの高さとあいまって話題を呼んだ。

『Melty Blood』発売後、次回作『Fate/stay night』へ着手する。『Fate/ stay night』は同人作品として企画され、本作品で同人の限界を示してから、TYPE-MOONを商業移行するつもりであった。しかし、作業量の多大さゆえに、同人サークルTYPE-MOONでは満足のいく出来が達成できないままの発売になることが予想された。このため、TYPE-MOONメンバーは商業移行を先倒しして、同人第二作と予定されていた『Fate/ stay night』を商業第一作として発売することを決定する。

2003年に商業移行を発表し有限会社『ノーツ』を設立。同年4月、これまで発表した作品(『月姫』『歌月十夜』、PLUS-DISCに追加要素と新エンジンを用いた別バージョン『月姫 PLUS+DISC』)を収録し、BGMを一部アレンジした『月箱』のリリースをもって同人サークルとしてのTYPE-MOONは活動を停止した。

商業メーカーとしてのTYPE-MOON

2004年1月30日、商業ゲームメーカーとしての第1作『Fate/stay night』を発売。同作品は同人サークル時代に次回作として予告されていたもので、前評判に違わぬ出来映えでファンの熱狂的支持を受けた。同年6月には『月姫』と共通の世界観を持つ奈須の小説『空の境界』が講談社から発売された。

2005年10月28日、『Fate/stay night』ファンディスク『Fate/hollow ataraxia』が発売された。

次回作は完全新作であり、その次の作品は『月姫』の商業リメイクであると示唆する発言を残している。ただし、TYPE-MOONスタッフは気まぐれであるので真偽の程は不明。

2006年のコミックマーケット71においてNitroplusとの合同書籍(著 虚淵玄、作画 TYPE-MOON)「Fate/Zero」を販売。内容は「Fate/stay night」の十年前の出来事となる。2巻は2007年3月販売予定、全4巻の予定。

コミックマーケットにおいては、初参加のC66以降、毎回企業ブースの中で一番客を集めていると言われている。

サークルTYPE-MOONが同人界に与えた影響

  • テキスト量の増大。『月姫』の発表前は、数時間で終わるビジュアルノベルが一般的で、趣味の域を出ておらず、質は元より量の部分でも商業作品と比べられることはなかった。ところが『月姫』は総シナリオ枚数5000枚、平均プレイ時間30時間以上で、これは商業作品と比べても多いくらいであった。『月姫』以後のビジュアルノベルは、商業作品と同等の量を求められるようになり、期待に応える形でプレイ時間が長くなっていった。
  • 同人作品でも、評価次第で商業作品と同程度あるいはそれ以上のヒットが望めるということと、(一次創作であるならば)その後のメディアミックスで商業作品になりうるということを示した最初の例と言っても過言ではない(勿論、「月姫」以前にもヒットした同人ゲームはあるが「商業作品と同程度あるいはそれ以上にヒットした」「その後のメディアミックスで商業作品になった」ものはほぼないので)。第二の例はおそらく「ひぐらしのなく頃に」か「東方Project」である。
  • 同人作品の二次創作。二次創作といえば、それまでは商業作品の二次創作が一般的だった。『月姫』の大ヒットは二次創作にも大きな影響を与え、月姫の同人誌やゲームも多く作られた。

※TYPE-MOON商業化以前に『オーガスト』や『HOOK』が同人サークルからの会社設立に成功しており、TYPE-MOONが商業化の先駆けではない。

共通した世界観

同人・商業を通し、奈須きのこの主な各作品は世界観や時間軸を共通としている。一方で、各作品ごとに時間軸や設定描写などの細かい矛盾点が見られることから「設定・世界観、登場人物のみを共有した平行(並行)世界、パラレルワールドである」とする意見もあり、ファンによる議論の種となっている。

  • 『月姫』『Fate/stay night』は複数のルートが存在し、辿ったルートによって各登場人物の置かれた状況が大きく異なるが、『月姫』に関しては時間軸として『歌月十夜』後のシナリオになるMELTY BLOOD Re・ACT』が弓塚さつきルート後の物語であるとの公式発言がある。しかし『Melty Blood』以前に制作された『月姫PLUS-DISC』内の1コーナーでは「全てのシナリオをある程度通過した後、アルクェイドシナリオ・グッドエンドに近い結末を迎えた世界」という発言が登場しており、いずれがTYPE-MOONスタッフの真意であるか、公式でも明確な回答と受け取れる発言はなされていない。
  • 実質的な処女作である『空の境界』からは、外観上、もしくは内面上の特徴を受け継いだキャラが多い。有名なのは、外見を黒桐幹也、名前と能力を両儀式より受け継いでいる『月姫』の主人公遠野志貴である。また、黒桐鮮花、遠野秋葉、遠坂凛などツンデレと称されるキャラは、奈須きのこのアマチュア時代の作品(未発表)の主人公の一人蒼崎青子の(人物設定上の)系譜であるとの公式発言がある。蒼崎青子は『月姫』や『MELTY BLOOD Re・ACT』にもゲスト出演している。また『Fate/stay night』では、やはり主人公である衛宮士郎は臙条巴の外観を受け継いでおり模板:要出典、両者は容姿に対して共通のコンプレックスを抱いている。さらに、言峰綺礼の外観も荒耶宗蓮のそれを受け継いでいる。
  • 『月姫』から『Fate/stay night』へは、『月姫』本編には登場しない(『MELTY BLOOD』初出)が、有間都古の設定(黒い長髪、赤い洋服、中国拳法の使い手)が遠坂凛に受け継がれている模板:要出典

作品リスト

同人サークル時代の作品

商業作品

関連作品

関連項目

  • いつものところ 同人ゲームサークルとしてTYPE-MOONと並び称された。TYPE-MOONの特徴でもある殺されるバッドエンド「デッドエンド」が非常に多いところが共通(攻略対象に殺されるものや1つの選択ミスがそれに直結するものなど)

外部リンク